
どうもこんにちはヒラヤマヤスコです。うるわしき天津飯のツヤに夢中になっております。
京都に遊びにきた際、寺社仏閣や名庭園などの観光スポットはもちろんですが、グルメも重要ですよね。
京都のおいしいものといえば枚挙にいとまがないのですが、京都に住まう人たちにとって、外食といえば「これ!」というものがあるのをご存じでしょうか。
それは……
!!中華!!
これ、もちろん知ってる人には認知されているものの「京都で中華?和食じゃなくて…???」と驚く人もまだまだ多いんです。
いやもちろん和食もおいしいけど! 豆腐もパンもおいしいけど!
京都は神戸や横浜、長崎のような港に接する中華街があるわけではないのですが、だいたいどこのエリアにも「この辺やったらココがウマイで」という地元民御用達のお店があるし、自炊が面倒な日から、友達と飲みにいく日、いいことがあった日など、用途に合わせた多彩なお店が並びます。
なんていうか「京都は中華が有名」というよりも「京都人は中華大好き」というニュアンスの方があっているかも。
京都で生まれ育った人から移住してきた人まで、立場の違う京都人3人をゲストに招いて、京都×中華について中華を食べながらトークしてきました。
<中華を愛する京都人たち>
大西里枝さん……京扇子の専門店、大西常商店の4代目。SNSでよく話題になっているほか、京都人の「いけず」なムーブをテーマにした「いけずステッカー」で一躍有名に。着物と淡麗グリーンラベルが好き。
近藤貴馬さん……京都中央卸売市場近くの八百屋「西喜商店」4代目。地場の八百屋という立場を活かして、フードロスに関する取り組みやコミュニティづくりにも邁進。SNSでは野菜が値上がりする構造なども発信している。アイドル、ロック、阪神タイガースが好き。
真野 遥さん……酒屋「発酵室よはく」オーナー。東京との2拠点生活を経て2023年に京都に移住し、古民家を改装して酒屋をオープン。セレクティブな酒屋で角打ちを楽しめるほか、発酵料理家としてレシピ本の制作や料理のワークショップなどもおこなっている。猫とロックが好き。
そして進行兼ライターはヒラヤマヤスコがお送りします。わたしは兵庫生まれ育ちで、大学時代から京都に移住。現在は京都と神奈川の2拠点生活をしております。
同じ関西でありながら兵庫と京都との違い、そして都内近郊と京都の違いなども体感としてあるので、座談会でみんなに聞いていきたい!
☆この記事では怒涛のように京都のおすすめ中華の店名が登場します。最後にまとめて紹介するので覚えきれなくても大丈夫!
なにかあれば京都人には中華があった
集まったのは三条東山の人気店「東北家」
「『京都人、中華好きすぎでは?』説、これって言い過ぎでもなんでもないと思ってて」
「ほんまに? お店の数やったら東京とかのほうが多いんとちゃうの」
「もちろん店舗数では東京のほうが圧倒的に多いんですけど、愛着ではぜんぜん負けてないと思うんです。もし旅行者が飲み屋さんで『明日中華食べたいけど、どこがいいですか?』って聞こうもんなら、たぶん店主も隣のお客さんも我先におすすめプレゼンしてくるくらい愛着がある人が多い」
「わたしは移住してきた人間なので、確かに京都の人、中華好きなんだなっていうのは体感としてあります!」
「住んでる場所の開発され具合にもよるんですけど、子どもの頃の外食って洋食系のファミレスが多かったんですよ。でも、京都で生まれ育った人に聞くと、圧倒的に中華率が高いんです。中華もしくは焼肉」
「そう言われればそうかも〜! 中華と焼肉めっちゃ行ってたわ」
「うちは一人っ子やったんで、焼肉よりは中華のほうが多かったですね。とくに『餃子の王将』率は高かったなあ」
「王将はもう、呼吸をするように行くよね! 昔はうちの実家から歩いて3分のところにあったし」
「街なかから国道沿いまで、京都はどこのエリアでも必ず王将がありますよね。大学生が多いからニーズも多いのかな」
「子どもの頃に行く王将から、学生の時に大学の近くの街中華、大人になって行く酒場要素の強い中華、ハレの日の高級な中華、いろんな中華のレイヤーが京都にはあって。街自体がコンパクトなんで、それらが全部近場にあるっていうのがおもしろいとおもうんですよね」
「わざわざ行きたい中華といえば、祇園四条にある『東華菜館』とか。京都らしい感じですよね。建物もレトロな近代建築で」
「思い出したけど四条大宮上がったところに『モリタ屋』ってあるじゃないですか」
「あの、焼肉とかしゃぶしゃぶのお店の?」
「そうそう。そこがね、たしか10年くらい前まで中華料理の店舗もやってたんですよ。まさに近藤家のハレの日はそこでの外食でしたね。『モリタ屋の中華に行ってました』って人に出会いたい……!」
「それでいくとあれですね。父からわたしに代表取締役が変わった時、中華でお祝いしました。祇園にある『竹香』さんで」
「代替わりイベで中華!」
「竹香さんって座敷もあるし、和室を襖で区切ってくれるし、料理の味つけもやさしいから子どもも一緒に行けるのがいいんですよね」
「ハレの日の外食といえば、いまこんなに外食の選択肢あるのに、ホテルの中華とか食べに行きますもん。全日空ホテルの地下とか、リーガロイヤルの地下とか」
「わかる〜〜!! わたしの両親と夫がはじめて逢った時も中華でした」
「うちも、妻の両親とはじめてごはんに行ったのも中華でした。場所は東京やってんけど、東京行ってわざわざ中華食べたという(笑)」
一同:爆笑
「うちは鰻屋でしたね。ハレの日に中華って、あんまりピンとこない〜!すごく京都らしいエピソードなのかも」
トロトロ卵が甘いコーンスープに絡む、これぞ中華限定の味!
「あ、僕、中華料理といえば、このコーンスープが昔からめっちゃ好きやったんですよ。子どもの頃から中華料理屋行ったらいっつも頼んでたなあ!」
「昔からあるけど、あんまり頼んだことないかも」
「それジモコロでも記事になってたやつだ!」
「子どもの頃から食べてたといえば、給食でめっちゃおいしい中華料理あるんですよ。知ってます?何やったっけ……」
「有名なメニューですか?」
「思い出した!『ぷり中』や! そうや! ぷりぷり中華の略で! ぷり中ぷり中!」
「突然のぷり中bot」
「プリ中」連呼にセルフバカウケする女将
「調べたら京都のローカル給食メニューみたいですね。筑前煮と八宝菜を掛け合わせたみたいな……おいしそう〜!」
「僕の頃にはなかったなあ。普通の八宝菜ならあったけど」
「プリ中、まじでめっちゃおいしいんですよ!これ出る日はテンションぶち上がりでした」
「給食の鉄板が中華料理って、京都のキッズたちは英才教育されすぎでは……?」
「話しはじめるまでは『そうか?』って感じやったけど、めっちゃエピソードありますわ。京都人、中華好きなんかもしれへん……」
「京都はラーメン文化も盛んですが、中華料理の文化がサッと料理を出す屋台文化と融合してできていったものかもしれないですね〜」
餃子の王将発祥の地だから解像度が高い!? アレコレ餃子談義
「京都っていまも区民運動会(町内対抗の運動会)とかあるじゃないですか。いまはなくなっちゃったけど、昔は運動会の後は王将に行ってましたね。地域のお祭りの打ち上げはいまでも王将。オードブルもよく予約して買ってましたよ〜」
「大人数の時のオードブルもそうやし、テイクアウトもよく頼みますよね。うちも忙しい時は毎日王将のテイクアウトみたいな時ありますもん」
「えー、そんなに!?」
「学生の頃から友達の家で飲むような時は、お持たせに餃子をテイクアウトして持ってくことが多かった。王将のテイクアウトするのって、京都離れてからなくなったなあ。Ubereatsが普及したのもあるかもしれませんが」
「王将といえば、京都新聞の無料券ですよね」
「それは知らん!」
「京都新聞の広告欄に餃子の王将も載ってて、そのなかに切り取って使えるクーポンが月イチくらいであんのよ。生餃子2つ以上買うと、ひとつ無料でついてくるっていう」
「そんなことしていいんですか?」
「昔からあったよね無料券。数えきれんくらい使ったことあるわ」
「やっぱり創業の地だけあって、王将強いなあ〜」
「どこそこの王将のオリジナルメニューがおいしいって話題もよく上がりますよね。異常に王将の各店舗に対する解像度が高い。『餃子の王将 宝ヶ池店がヤバい!』みたいな」
「そうそう! 日本一オリジナルメニューが多いって話題の宝ヶ池店!」
「そんな即答でわかるんだ(笑)」
「餃子といえば西大路のほうにある『ミスター・ギョウザ』もおいしいですよね。あのテイクアウトしたんがめっちゃ食卓に上がったなあ〜」
「けっこう市街地から遠いけど行列ですよね。あれ、スーパーのフレスコにたまに冷凍売ってるよね」
「見たことあるかも!わたし、餃子だったら三条の『珉珉 三条大橋店』によく行くんですよね」
「2階席から鴨川が見えるのがいいんですよね」
「そうそう。四条の喧騒を抜けて、鴨川を歩いて散歩ついでに1杯ビールと餃子っていう気軽さが好きで」
「わたしは祇園の『ピンピン』が好きですね。台湾料理のお店なんですけど!薄皮に肉汁じゅわっと口当たり軽くて、ほんとパクパクいける。『この餃子食べに京都帰ってきてる』と言っても過言じゃないですまじ」
中身が透けているピンピンの薄皮餃子は噛めば肉の出汁がジュワー!
「会う人みんなに布教してるよね(笑)」
「僕も布教された記憶がある(笑)」
「あと、祇園には『花街特化型餃子』があるのも、京都らしいところですよね。『泉門天』とか『ぎょうざ歩兵』とか」
「小ぶりサイズなイメージ。芸舞妓さんの口紅が取れないようにだっけ」
「そうそう、にんにく使ってなかったり、薄味いうのもよく聞きますよね。そういうのが『京都中華』って言われてたりするんですっけ」
「う〜ん、一応、特定のお店から成る系譜があるみたいなんですよね」
出汁が効いてる?独自メニューがある? 京都中華とはなんぞや
撮影:飯本貴子
「『京都中華』とかよく言われるけど『これや』っていう定義はあるの?」
「お出汁がきいてるとか、あんまり香辛料使ってないとか?」
「歴史の話でいえば、高華吉さんっていう料理人が基礎を築いたと言われてるかな。日本は幕末から明治期にかけての開国時、外国人とのコミュニケーションのために、すでに西洋人との交流が盛んだった香港やマカオの人たちを通訳に招いた。そこから近代〜現代で食べれている日本の中華料理の歴史は始まっていて」
「へえ〜」
「横浜・神戸・長崎の港に近いところに中華街があるのは労働者・移住者のコミュニティが形成されたから。日本最古の中華料理店と言われてるのが、横浜で1884年(明治17年)に創業した『聘珍樓』。そこから40年後、1924年(大正13年)にできた『支那料理ハマムラ』が京都で最初の中華料理店とされているらしく」
「けっこう期間が空いてる」
「っていうのも、開国後も長らく居住区域には制限があったうえ、外国人が京都に行くには旅行免許に加えて『入京免状』っていう京都専用のパスポートも必要やったみたい。まあやっぱり天皇さんがいらっしゃる大事な土地やいうことで」
「1899年(明治32年)、国内で外国人の自由な行動を許可した内地雑居令が出て、ようやく京都に外国人が定住するようになった。そんななかで『支那料理ハマムラ』が創業して、料理長として招聘されたのが高華吉さんだったと。
その時の京都はまだ中華系の人も少なくて『京都の人に中華料理を食べてほしい』っていうハマムラ創業者の意気込みがあったのかなと想像してます」
「しかし相当詳しいですね」
「座談会に備えて国立国会図書館のアーカイブとか書籍でめっちゃ調べました。で、香港周辺の人が多かったのもあって、はじめ日本に多く入ってきたのは比較的あっさり・海産物も多用する広東料理だったんです。それでも香辛料の匂いやたっぷりの動物性油脂に慣れてない当時の京都人にはウケなかった。
香辛料は使わず、鶏ガラに昆布出汁の和の要素を足すとか、より薄味で食材の色を出すとか、いろんな試行錯誤の結果、京風にカスタマイズされた、いまの『京都中華』ができたと言われております」
「だいぶ話としてはダイジェストだし、歴史を深堀りすれば唐とか明とか清とか、昔の中国から入ってきた食文化もたくさんあるので、興味のある方はぜひ姜尚美さんの書籍『京都の中華』をどうぞ!」
「おお〜」
「それが『鳳舞系』ですっけ。京都中華の代表的な流れというか」
「そうそう。高華吉さんがハマムラから独立して、いくつかお店を出した最後のお店が『鳳舞』。高さんの歴代のお店で修行した人たちが独立して、そこで修行した人たちがさらに独立して、いわゆる鳳舞系といわれる系譜が今日も続いてますね。『鳳舞楼』とか『鳳泉』とか、『芙蓉園』とか『平安』とか……。
鳳舞系の名物はやっぱり『からしそば』じゃないですかね。辛子がたっぷり絡んだ玉子多め中華麺に、海老とレタスが入ったあっさり鶏ガラ&昆布のあんかけ。京都の名物ですよ……」
「食べたことないかも!気になる!」
「そういえば、ハマムラっていまも京都駅にあるよね?」
近鉄名店街にある「ハマムラ」のからしそば(撮影:飯本貴子)
「ありますね!京都駅の八条側、近鉄の名店街とイオンモール京都のなかに。新幹線待ちの時間にサクッと食べられるので『からしそば食べ忘れた!』って時も安心です」
「そういう歴史があるんですね〜。わたしが社長交代の時に利用した『竹香』さんも広東料理ですわ」
「そうそう、鳳舞系の話が多くなっちゃったけど、京都にはもうひとつ北京料理の『盛京亭系』って系譜もあって!
1951年(昭和26年)に祇園で創業した『盛京亭』から繋がる京都中華の系譜も健在ですね。盛京亭はもう閉店してしまったんだけど、銀閣寺の近くの『盛華亭』とか。祇園の『八楽』とかがそうみたい。こちらも、北京料理をベースにしつつも京都の食文化に寄り添ってるスタイル。祇園発祥だからこそ、花街の人たちにも愛されてます」
「北京料理の流れも京都にはあるんだね。」
「さっきあがった『東華菜館』も、河原町の『桃園亭』も北京料理だったはず。どっちも昔から名の通ったお店ですね。で、中華料理が京都の中でもメジャーになって、今日いろんなジャンルの中華ができてきた……と」
玉子皮の春巻きにタプタプのあんかけ!京都中華のスタンダードメニュー
「いまやと広東とか北京とかに限らず、いろんなジャンルの中華料理屋があるやんか」
「そうですね。ただ鳳舞系・盛京亭系を主とする京都中華の潮流は、いろんな中華料理屋のスタンダードメニューになってますね。たとえば玉子皮の春巻きとか」
「あ〜!あるある!」
「この春巻きはお店のジャンル問わずよく見るよね!」
撮影:飯本貴子
「どうも神戸中華街から広まったみたいだけど、玉子皮の春巻きはもはや京都中華の代名詞と言ってもいいかも。このお店も中国東北料理を謳ってるけど、玉子春巻きは置いてますね」
「これは京都に来るまで食べたことも聞いたこともなかった!」
「ってかこれ、そもそも広東料理でも北京料理でもなく、山東省のローカル料理らしいです」
「あと京都の中華料理屋はあんがタップタプなところが多いですね」
「おうどんとか丼とか、もともと京都の人はあんかけ好きですよね」
「そうそう、それがあん多めデフォルトの理由なんでしょうね。『マルシン飯店』の天津飯なんかすごいですもん。もう表面張力みたいなあんかけだし」
「元田中の『華祥』も、卵白あんかけチャーハンがおいしいんですよね〜」
「酢豚なんかも、酢おだやかめであんが強くてテリテリで美しいんだ……」
ガチ中華からニューウェーブまで!広がり続ける京都の中華
「真野さんのお店がある『発酵室よはく』がある元田中エリアは、ここ10年で一気に『ガチ中華』の街になったよね」
「そうそう。あのあたりだと『火楓源』とか『方圆美味』とか。近くに京都大学もあるし、留学生がお客さんで来てることも多いみたい」
「よく行くところとか、気になってるところはある?」
「近所で人気なのは『イーパンツァイ タナカ』かな。もともと『上海バンド』っていう中華料理店があった跡地に新しい中華料理店が入って話題になった。店主の田中さんがホテルの中華出身で、上品でアレンジが効いてる感じかな」
真野さん「あと関東出身者はびっくりする『冷やし中華』があって……」
「あと衝撃だったのは『中華のサカイ』の冷めん! いわゆる韓国の冷麺じゃなくて、冷やし中華なんですよね」
「そっか。いわゆる冷やし中華を『冷麺』っていうのは関西だけかもしれへんね」
「モチモチの黄色い麺にゴマかマヨネーズか、濃いたれがかかってて。はじめて食べた味だったなあ」
「あれは外にはない味ですよね」
「もうひとつ好きなお店が北白川の『駱駝』! 本格的な四川風の、ビリビリスパイスが効いた味が癖になります。けっこう市街地からは離れてるんですけど、よく行列してますね」
「左京区の方はあんまり行かへんから勉強になる〜!」
「あと、高校の同級生の実家が中華料理屋やわ。丹波口の『志成園』と『精華園』」
「志成園、昔住んでた家の近くだからよく行ってた〜! レバニラがおいしかった記憶。近くのサラリーマン御用達ですよね」
「ほんとどこでも行ってるね……(笑)」
「僕は住まいもお店も京都の西の方なんで、西院の『マンボ飯店』がいち推しかなあ。いまほど西院が栄えてないときに、中華とナチュールワインの組み合わせのお店がバーンと登場して、びっくりした記憶あるもん」
マンボ飯店は3,800円でおまかせ4品が出てくるカジュアルコース仕立て。もちろんアラカルトも注文可能でワインがバカスカ空く(撮影:飯本貴子)
「たしかに、マンボ飯店ができたおかげで西院というエリア自体に注目が集まった感ありますね」
「僕と店主はパパ友でもあるし、近所で食に関わる仕事をしている仲間でもあるんで、マンボ飯店があるのは励みになるんですよね。これからも人気店でいてほしいなあ〜!」
「西の方だったら、西京極のほうにある『夜来香』もおいしいですよ!麻婆豆腐と天津飯が合体したメニューが名物で。昔からよく行ってます」
「逆に私は左京区以外のお店に詳しくないから、気になるお店ばっかりです」
「わたしはもはやあげはじめたらキリがないんですが。誰かと『ちょっといいご飯食べたい』って時には二条の『大鵬』ですかねえ。お父さんが立ち上げた街中華の要素と、本場で修行しつつアレンジも取り入れた二代目の料理の要素の組み合わせが……」
ランチは近隣のビジネスマンで行列、ディナーは予約必須の大鵬。スパイスが効いているのに上品なお味で、ワインとの相性も抜群
「開発著しい河原町にあって、裏路地で古き良き風情が残る『龍鳳』もオツですよね。レトロな餃子の機械が現役でがんばってる壬生の『龍園』も捨て難い……。
あ、あと気になってまだ行けてないのが香港料理の『YE CHINA TONGUE』。あれって、七条にできて話題になったローストダックの『小梟』の姉妹店らしくて……。
最近、高野川沿いにできた点心のお店『コンカ』も気になってるんですよね。京都の名物酒場「まほろば」と同じ建物にあって……」
「多い多い多い!」
「胃と肝臓が足りない(笑)」
京都に来たなら中華を食べよう
撮影:飯本貴子
話しはじめたら出るわ出るわの推し店、中華に関するエピソードトークの数々!
大正期、京都に中華料理をもたらしたパイオニアたちの情熱、土地の風土に合わせて柔軟にアレンジをほどこしてきた料理人たちのアイデアと技術を土台に、新しい要素が重なり続けて今日の京都における中華料理の文化があるのでした。
ちなみにレジェンド店から新進気鋭の新店舗まで、話題に上がったお店を注釈として記事の2ページ目でまとめています。まあこれもごく一部なのですが……。
ぜひ、京都に来たなら中華を!きっとお気に入りのお店が見つかります。
最後に、記事の作成にあたり「推し中華の店」をリサーチした際に、千本ノックの如く教えてくれた京都の友人知人各位、ありがとう〜!
☆次のページで記事中に登場したお店をコメント付きで紹介&マップを掲載してます!
記事中に登場したお店をご紹介! 〜おすすめ店リスト&MAP〜
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この記事を書いたライター
1989年生まれ。京都市在住。学生時代は日本画を学び、京都の編集プロダクションに5年勤めたのち独立。Webや雑誌を中心に、ローカルコンテンツや食べ物屋・お酒をテーマにした記事をよく執筆する。「スナックおかん」なるフードイベントも各地で開催中。