郷土本を求めて本屋めぐり

翌朝は、朝7時ぐらいからモーニングをやっていた「サンドイッチカフェ奄美」へ。

この野菜が高い時期にキャベツがもりもりで、すごくありがたい。朝から町の人が何人も来ていたんだけど、理由がよくわかる。

ここでゆっくりしたあと、地元の本屋さんへ行きたいなと思っていたら「楠田書店」という看板が。さっそく行ってみます。

この「楠田書店」は教科書販売がメインのお店みたいなんだけど、郷土史や郷土食コーナーもそこそこ充実してて、とてもうれしい。やっぱり地元の本屋へ行ったら、郷土史の本を探すのが楽しいですから。

ここで購入したのは、『奄美でハブを40年研究してきました。』という本。実は僕、ハブは嫌いだったんだけど、とあるものを見てからちょっと勉強しようって気持ちになっていたんですよね。その辺りの経緯はまた後ほど。

もう少し郷土史を探したいなあと思って、レジのお姉さんに聞いたら、近くにある「あまみ庵」という古本屋を紹介してもらいました。

「あまみ庵」は、雑居ビルの2階にあって、一見本屋には見えない。だけど、これが中に入ったら凄くて。

見てください、この蔵書量! 奄美の郷土本が本当に充実していて、想像以上にすごい。


たまたま「サンデー奄美」という新聞の縮刷版を見ていたら、自分が乗ってきた伊丹空港と奄美空港の直行便が運行開始した際の記事を見つけました。こういうのを偶然見つけると、ちょっとした感慨が


あまみ庵で購入した本たち。「君たちはどう生きるか」の作者・吉野源三郎の本は、郷土本ではないんだけど、彼が編集者だったという驚きで即買いしちゃいました

そして、この日の昼食に選んだのは「島とうふ屋」

このお店は、先ほどから出てきていたペットボトル入りのミキを作ってるところですね。豆腐工場が横にあって、ランチも食べられます。

この週替わりの定食、とてもボリューミーで美味しい。しかも、なんと湯豆腐は食べ放題だし、豆乳とミキも飲み放題。

ここで改めて島とうふ店のミキを飲んだんですが、甘くてすごく飲みやすかったので、「あれ?」と。昨日の夜に飲んだ時は、酸味が強かったんですよね。

あとで聞いてみたら、ミキって封が空いてなくても発酵するみたい。だから、昨日買ったミキはだいぶ発酵したやつだったんだと思います。ちなみに、わざと発酵を進ませて酸っぱくして飲む人も多いそう。

だから、飲み比べした意味はあんまりなかったな(笑)。


店頭に置いてある中にも、色の違いがはっきりわかるくらい発酵が進んでいるものが

 

ヤコウガイに、ハブに、郷土料理、そして奄美を描き続けた孤高の天才

次に向かったのが「ビッグⅡ」というスーパー。とにかくでかくて、衣料品も食料品もアクセサリーも、本当に何でもある。


板氷みたいなサイズの鶏飯のスープが売っていて面白い。近所に住んでたら、絶対買って帰った気がする

ここではヤコウガイの殻が4000円で売っていて驚きました。刺身用の身が付いたものも売っていたんだけど、そっちは4566円。「身は500円かよ!」って思わずツッコみたくなったよね。


あとで聞いたんだけど、アクセサリーなどを作る人が貝殻だけを買うらしいです

その他にもビッグⅡステッカーのオリジナルのお酒もあるし、黒糖焼酎の品揃えもすごくて、ここでも色々お土産を買いました。

そのあとは「原(はら)ハブ屋」というお店に向かうんだけど、ここが本当にすごかったんです。

僕が大嫌いだったハブを調べてみようと思ったのも、実はこのお店のことを知ったのがきっかけでした。というのも、あやまる岬でハブのチャームを買いましたよね。この写真をよく見て欲しいんですけど、

QRコードがついているのがわかりますか?

このQRコード、読み込むと、http://harahabuya.comというこのお店のサイトにつながるんだけど、これがめちゃくちゃ面白くて。

お店としては、ハブ製品の加工、製造、販売をしているお店ということになっているんだけど、

『原波布屋』って新聞も出してるし、

『AMAMI FOREST WARS』と呼ばれるアメコミ風のコミックも出してるし、

あとは、ハブに関してのアナログゲームも作っていて、この「ハブ拳」をはじめとしたゲームが5種類ぐらいあるし。

本物のハブも展示されてました。

あのハブのチャームから導かれるように偶然訪れたわけだけど、本当に来てよかったし、改めて機会を作って、また行ってみたいと思っています。

そして、この日最後に訪れたのが「奄美パーク」

奄美の自然、歴史や文化、産業などをわかりやすく紹介した施設なんですが、実はこの中にある「田中一村記念美術館」には、奄美大島に来る前から必ず行くと決めていました。

この田中一村さんという画家は、亡くなってから評価された人です。昨年の秋、彼の足跡を辿るNHKのドキュメンタリーを見ていたので、作品を実際に見ることができてとにかく感動しっぱなしでした。本当に原画に迫力があるので、ぜひ見てほしい。


美術館では写真が撮れなかったので、原画の代わりに、ビッグⅡで売っていた田中一村さんの絵画をモチーフにした焼酎を

この日の夜は、前日に予約していた「なつかしゃ屋」に行くことにしました。

もともと奄美大島出身の友人におすすめされていたんだけど、「和知」で見かけた『奄美ごはん』という本の著者が、ここの店主の恵上イサ子さんという人で。『奄美ごはん』の内容がとても興味深くて、「これはもう行かねば」と思ったんです。

店主のイサ子さんはもともと小学校の先生だったんですが、島から出ていく教え子たちがいつかまた島に帰ってきて、おかえりと言える場所を作りたい、という思いで店を作ったそう。

この「なつかしゃ屋」さん、出てくる料理がとにかくどれも美しいんです。

基本はコース料理なんですが、上の写真だけでもすごいボリューミーなのに、さらにお汁が付いたり、島豚と大根の煮物が出てきたり。あとは、えびや長寿草という野草、おもちの天ぷらまで出てきました。どれも美味しくて大満足。


最後に「ふくらかん」という可愛く柔らかいデザートも出してくれたんだけど、これがまた美味しかった


一人で来る人があまりいないらしくて、いろいろ話しかけてもらったんだけど、最後にはおにぎりまで握ってもらっちゃいました

すっかり満足した帰り道。だいぶ夜も深かったんだけど、「グリーンストア」というスーパーが開いていたので寄ってみたら、ここでも案の定ミキが!

「また出たな」と思いつつも、純黒糖を使ったミキは初だし、結局これも購入。正直、個人的には一番好みの味でした。


ちなみにこれまで買った4種類のミキを全部ブレンドしたら、それぞれの良さがちょうど合わさって、めっちゃ美味しかったです

 

ジェラートにドーナツとスイーツ日和

三日目の朝に向かったのは、「BY THE TREE COFFEE」というお店。


オリジナルのステッカーとか、エコバッグなどのグッズがめっちゃ可愛い

すごく今っぽくておしゃれなお店だけど、きちんとコーヒーが美味しい。奄美で美味しいコーヒーが飲みたかったら、ここに行くといいんじゃないでしょうか。

しばらく「BY THE TREE COFFEE」でゆっくりしてから、お昼に向かったのが「NOMAD AMAMI」というスパイスカレーのお店。

黒糖の風味を感じるような甘味のあるカレーだったのが印象的で、とても美味しかったです。プレートに添えられた炭パンがいい働きをしていて、スプーンでは拭えないルーを全部拭えるから、よくできてるプレートだなと感心。

その後向かったのは「La Fonte」というジェラート店。これは友人の自炊料理家・山口祐加に「奄美に行くならぜひ!」とおすすめされて行ったお店です。

「パッションフルーツ」「島ざらめキャラメル」「奄美黒糖」のトリプルを注文したんですが、どれも美味しかった。特に定番の「奄美黒糖」は、絶対外さないでほしい。

さらに奄美のスイーツをもう一つ。何気なく寄って、びっくりするほど美味しかったのが、この「STOKED DONUT」というドーナツ屋さん。

このシンプルなホイップのドーナツがすごく良くて。もっと買っておけばよかったーって後悔したので、気になる方はぜひ。

スイーツを堪能したあとは「大島紬村」で、泥染め体験をしてきました。

「大島紬」は世界三大織物にも数えられるくらい高級な織物なんですが、その泥染めという手法が体験できる場所です。

泥染めでは、このシャリンバイという植物を煮出すことにより抽出されるタンニンと、泥に含まれる鉄分が化学反応を起こし、発色するそう。


シャリンバイに染める回数によって、その後の発色が変わるらしい

大島紬の基本的なことを教えてもらいながら、染めを体験できます。

僕はトートバッグの染めに挑戦。色を付けたくないところに紐を結んで、シャリンバイを煮出した液へ。その後に泥水で染めていきます。


実際に泥の中に入って染めていく


一緒に体験していたおばちゃんに写真の撮影を頼んだら、なぜか動画に(笑)。その1シーンのキャプチャです

できたのがこれ。素敵な仕上がりで大満足でした。

 

最後の夜は、再び屋仁川通りへ

さて、三日目の夜は初日の約束通り、「ナリピザ」のある「ナチュールスタイルソノダ」へ。

美味しいワインをいただいたり、見事な前菜を食べたりしつつ、ついに念願の「ナリピザ」をいただくことに。

ソテツの実の粉・ナリ粉の風味自体は控えめだったんだけど、とても美味しいピザでした。

そして、実はもう一つお目当てだったのが、あのヤコウガイ。最初に来た時に印象に残っていた「ヤコウガイのジェノベーゼ」というメニューを、ここで頼んでみました。そうしたら、出てきたのがこれ。

「スーパーでも見た、あの貝殻が使われてる!」と思って、勝手に伏線が回収された気持ちになっちゃいました。このジェノベーゼ、見た目のインパクトもすごいんだけど、味も負けてない。

ジェノベーゼのしっかりした味に加えて、ヤコウガイの風味とコリコリとした食感がアクセントになっていて、とても美味しかったなあ。

さて、この日の締めは、初日におじゃました「和知」に再訪。

ここで見つけた本との出会いで旅が充実したので、店員さんにその旨を伝えてお礼を言いつつ、閉店まで黒糖焼酎を飲みまくって締めました。奇しくも1日目の夜と逆の道筋を辿るみたいになりましたね。

 

旅の最後に出会ったのは、すっかり顔馴染みの“アイツ”

最終日、空港には12時くらいに到着しなければいけなかったんだけど、どうしても最後にもう一度鶏飯が食べたくて。いろいろ調べていたら、「ひさ倉」というお店を見つけました。結構ギリギリの時間だったんだけど、とりあえず行ってみることに。

お店のオープンは11時。お店に着いたのが10時45分ぐらいで、オープンを待ってると飛行機に間に合わないかも……と思いきや、店頭には「営業中」の文字が!

幸運にも、開店時間前に滑り込み。念願の鶏飯を食べることができました。

ここの鶏飯の付け合わせは大根ではなくパパイヤで、ちょっとした違いを堪能することができました。この「ひさ倉」は駐車場も大きいし、お店も広いので、行きやすいお店なんじゃないかなと思います。

最後に空港のお土産屋さんを眺めていたら……

まだいたー!!!!

そんなわけで、今回も離島を満喫できた3泊4日の旅でした。紹介したスポットはマップにもまとめているので、旅の参考にしてみてください。それではまた!

☆今回紹介したスポットのマップはこちら