
旅には欠かせない、最上地域の温泉&サウナ
郷に入っては郷に従え、瀬見温泉の熱々風呂に感じる旅の醍醐味!
ボランティアを終えて、ひとっ風呂浴びたいよねと向かったのは、最上町にある「瀬見温泉」。

大雨による土砂崩れで、露天風呂や大浴場などに土砂が流れ込み、掻き入れどきの夏休みに休業を強いられおよそ5000万円もの赤字。さらに現在は11月まで休業せざるを得ないことになり、その被害額は億単位になってしまうとのこと。

そんな瀬見温泉で、日帰り入浴が可能な共同浴場「せみの湯」に行ってみました。

長野の下諏訪温泉や福島の飯坂温泉など、吃驚するような高温掛け流し風呂にこれまで遭遇してきましたが、そんな僕でも、こちらのお湯は体感温度が過去最高じゃないかと思う熱さ。膝までですら、ものの5秒も浸かっていられない。一応、ぬる湯とあつ湯、二つあるのですが、ぬる湯の何がぬるいのかわからないくらい。

ちなみにこちらは無人営業で、入り口の機械に100円玉4枚を入れると自動扉が開く仕組み(両替機がないので100円玉の用意を)。
そして気をつけなきゃいけないのが、ここはあくまで共同浴場。地元の人たちが日々利用されているお風呂なので、シャンプーや石鹸などは常備されていません。

そのことに浴室に入ってから気づいた僕は、そう言えば表に石鹸の自動販売機があったかも……と思い出すものの、そのために風呂を出れば、自動扉を開けるために再び400円を払わなきゃいけない、と焦ります。

こんなとき「もっと事前に案内してくれ〜」とか「観光客にやさしくない」とか、そんな風に言う人がいますけど、こういう独特の作法や地元ルールを前に、戸惑ったり、なんとかしようと試みたりすることこそが、旅の醍醐味。
ちなみに今回は常連さんにシャンプーなどをお借りして、ことなきを得ました。

次第に慣れてきたぬる湯から、もう大丈夫だろうと『あつ湯』に移動するも、やっぱり無理なものは無理。そうこうしていると常連さんが熱湯にホースを突っ込んで、冷ませばいいよと教えてくれます。
とはいえ、熱々が好みの常連さんもいるはずと控えめにしてホースを抜こうとしたら、「あ、そのまま水足しといて、子どもが入ってくるから」と、脱衣所の親子連れを確認したおじさんのやさしさに感動。よい温泉時間でした。

瀬見温泉共同浴場 せみの湯
山形県最上郡最上町大字大堀987-15
0233-42-2123(瀬見温泉観光案内所)
安心して入れる快適日帰り温泉「赤倉ゆけむり館」
今回僕たちがボランティアのために宿泊していたのは、戸沢村まで車で約50分の距離にある「赤倉温泉」という鄙びた温泉街にある友人宅でした。

現在、JR陸羽東線の鳴子温泉ー新庄間の運休に伴い、最寄駅の赤倉温泉駅も利用ができず、近年、観光客の呼び寄せに苦戦しているなかの、さらなる打撃となってしまっています。

今回ボランティア活動をさせてもらうなかで、もっとも多く利用した日帰り温泉が、「赤倉ゆけむり館」という5年ほど前にできたばかりの温泉施設。

瀬見温泉の共同浴場に比べると、シャンプーなども常備されているので気軽に利用しやすく、日替わりで男女が変わる浴場の片方にはサウナもあります。

日帰り温泉「おくのほそ道」赤倉ゆけむり館
最上郡最上町大字富沢817-1
0233-45-3533
https://akakurayukemurikan.amebaownd.com/
サウナ好きならぜひ体験を! まさかの極上サウナ! 「Omusubi sauna」
赤倉温泉の最高な温浴施設として欠かせないのが、「わらべ唄の宿 湯の原」。

この一見、和風な温泉旅館が最近始めたのが、これ!

「Omusubi sauna」!

見てください! サウナ小屋までの、このアプローチ

その名の通り、おむすび形のサウナ小屋は、セルフロウリュもOKで、温度と湿度バッチリ上げられます。



水風呂は冷たいほどいい! っていう、僕みたいなタイプには氷も足してくれます(笑)


もう、ととのわないわけがない……
赤倉温泉でこんなに最高なサウナ体験ができるとは! 2人以上だと一人3500円でこの体験ができてしまうって、かなり最高なのでは? さらには貸切サウナ2時間がついた宿泊セットもあっておすすめです。

わらべ唄の宿 湯の原(Omusubi sauna)
最上郡最上町大字富澤 819-4
0233-45-2215
http://yunohara.main.jp/
居酒屋にラーメン、最上グルメも忘れずに!
赤倉温泉、お勧め居酒屋その1
せっかくなので、赤倉温泉でお泊まりされた方におすすめ。赤倉温泉で暮らす地元の人たちが愛してやまない居酒屋を2軒ご紹介します。まず最初は「串焼き処 鳥丸」。

焼き鳥の美味しさはもちろん、板前でもある大将がつくる料理は、お通しやサイドメニューも抜群でした。



串もののクオリティの高さよ。ほんと、どれ頼んでも美味しい!

最上にエールを! 最上をビールで応援!

そして阪神ファン丸出しな店内に、兵庫県西宮に住む僕は、なんだか地元にいるような気分に。

串焼き処 鳥丸
最上郡最上町富澤884
090-2273-8586
赤倉温泉、お勧め居酒屋その2
さて、2軒目に紹介するのは「居酒屋 蛍」。ママがつくる郷土料理の数々は、旅館やホテルでは味わえない素朴さ。ママお任せ料理1800円なんてメニューもあって最高。東北らしい味付けに酒も進みます。


とにかくとまらなくなる鶏皮揚げポン酢は必ず食べて!

野菜たっぷりな手作り餃子もバクバクいけちゃいます。

このもつ煮(500円)も最高だったなあ〜

カラオケも常備ということで、友人親子がYOASOBIのアイドルを熱唱。超可愛かった

友人の知り合いもやってくるよね! 地元の人たちに愛されてる感!

「もぢづもだれづ」という謎メニューを頼んでみたら、もつ焼き! というか、いわゆる、こてっちゃん。名前の由来は「もつ」と「たれ」の単なるダジャレとのこと。なんかいいぞ。

友人の旦那さんが必ず頼むという締めのラーメン。これでいいんだよなあ〜というシンプルラーメンながら、めちゃくちゃ美味しかった!

居酒屋 蛍
最上郡最上町富澤900
080-1692-3222
待つこと1時間、着丼までさらに1時間覚悟の、名物ラーメン
表題のとおり、ずいぶん待ちますからねと、念を押されてなお、行かずにはいられなかったのが、地元で長年愛され続けているという「阿部支店」のラーメン。

写真のとおり、珍しく外で待っている人がいないとのことで、これはチャンスかも! と入店。しかし、お店なりのルールがあるので、店主に言われるまで席が空いてても座ったりしないで、じっと待ってくださいね、と言う友人。なるほどなるほど。入店してその意味がすぐにわかりました。

おじさんが一人で切り盛りされているゆえの、独自ルール。わかります。わかります。それ僕、嫌いじゃない。
ワンオペで長く続けていらっしゃるお店は、こだわりのお店。身の丈で丁寧に出してくれるその一杯を求めて、みなさんやってきてるに違いない。郷に入れば郷に従え。ワンオペの店は店主に従え。これ、旅人の鉄則です。そして出てきたこのチャーシューメンの美しさ!

はい。美味しゅうございました。そして常連さんの注文率が高かったのがこちら。

味噌ラーメン。これもまた、うまそうだったなあ。
この自家製辛味噌をインしての味変も、じつにうらやましかった。

ということで、ワンオペでやってらっしゃるゆえの待ち時間になりますが、時間に余裕のある方は、ぜひ阿部支店へ。ちなみに阿部支店という名前ですが、お店はここだけです。

阿部支店
最上郡最上町大字富沢1156-2
0233-45-3022
スキー場で食べるラーメンとは思えない! 現代風めちゃうまラーメン
赤倉温泉にやってきたら、ここのラーメンはマストかもしれない。それほどに食べて欲しいラーメン。それが、「与平治」。

見てのとおり、いわゆる山小屋にあるラーメン店。友人いわく、こちらも並ぶけれど、さすがにワンオペじゃないのと店内も広いので、回転はいいとのこと。

目の前はスキー場!

店内は、なんだかとてもおしゃれでした。

進められるままに注文した、「二九中華」の卵乗せ。これまた美しい!

こちらのお店、季節限定メニューも毎回とても美味しいのだそう。定番だけでなく、季節メニューがきちんと美味しいお店は、味をととのえるセンスが長けている証拠。いまや県外にも姉妹店が出来るほどの人気店だそうです。

RA-MEN 与平治
最上郡最上町大字富沢3480-1
https://www.instagram.com/ramen_yo_hey_z/
おわりに
さて、いかがだったでしょうか?
ボランティア活動に勤しみながら、周辺の街を観光。これだけ災害が頻発する世の中における、あたらしいスタンダードなんじゃないかと考えています。フィジカルな旅の体験が、知らなかった街の解像度を上げていくように、被害の大きかった土地でボランティア活動をすることが、その町に暮らす人々の苦労を感じることに繋がります。
そしてそれがきっと、あなた自身の防災意識にも繋がったり、もし災害にあってしまったときに助け合える関係性の構築になっていくのだと思います。ボランティアと観光が、不謹慎などという言葉に負けず、強い体験として広がっていくといいなと思っています。
☆記事で紹介した以外の場所も含めて、Googleマップにまとめました。旅のおともにどうぞ!
文章:藤本智士
写真:藤本智士、佐竹歩美、山口はるか
編集協力:赤倉編集室
ジモコロのローカル観光記事
この記事を書いたライター
有限会社りす代表。1974年生まれ。兵庫県在住。編集者。雑誌『Re:S』、フリーマガジン『のんびり』編集長を経て、WEBマガジン『なんも大学』でようやくネットメディア編集長デビュー。けどネットリテラシーなさすぎて、新人の顔でジモコロ潜入中。


















































