
愛知だけじゃない、いろいろ楽しめる高知のモーニング
そんな感じで高知はやっぱり夜が楽しいんですが、意外に知られていないのがモーニング文化。
モーニングといえば発祥の地と言われる愛知県の一宮や岐阜など、東海地方をイメージする方が多いと思うんですけど、高知にもかなり根付いています。そんな高知のモーニングとして一番面白いのが、「喫茶デポー」のモーニング。

デポー名物「高知のモーニング」はパンとおにぎりにナポリタンと、もはや炭水化物祭り。この大ボリュームで、なんと780円(※2025年3月時点)。メディアにもよく出る今や全国区のお店ではありますが、高知のモーニング文化を語る上ではやっぱり欠かせないお店です。
ちなみに、高知県は人口1000人あたりの喫茶店の数が最も多い都道府県でもあるんです。なので、このお店をはじめとして、高知市内ではモーニングを提供してくれるお店が結構あって、バリエーションも豊か。
「こんなボリュームがあるモーニングは食べられない……」という人におすすめなのが、「喫茶デポー」の真向かいにある「亜羅琲珈」のモーニング。

深酒した朝には程よい量のモーニングが、400円(※2025年3月時点)で食べられるのは本当にありがたい。朝7時から開いているのも助かりますね。
とはいえ、僕がなんだかんだで一番行ってるモーニングは、この「リンベル」だと思う。

ここはパン屋さんなんですけど、なかでもこの「帽子パン」が有名。

帽子パンは、メロンパンを作るつもりが本来かけるはずのビスケット生地をかけ忘れ、代わりにカステラ生地をかけて焼いたところ、帽子の形に似た独特の見た目になったのが始まりなのだそう。
初めのうちは帽子パンとホットコーヒーの組み合わせをリピートしていたんですが、通い続けるうちに最近は帽子パンがカレーパンに変わりました。ここのカレーパン、僕すごく好きなんですよ。

あとは高知のご当地パンとして有名な「ニコニコパン」もここリンベルの商品です。レトロなパッケージがかわいらしいですよね。パッケージの雰囲気や「ニコニコパン」という名前に、なんとなく、やなせたかしマインドを感じます。
日本一好きなあんぱんと最高のスイーツたち
さて、冒頭で朝ドラ『あんぱん』の話をしましたが、偶然でもなんでもなく、僕が日本で一番大好きと公言しているあんぱんが高知にあります。それがこちら。

「えっ、あんトーストじゃん」と思われるかもしれないけど、この店ではこれをあんぱんと呼びます。
こちらの「ラ・メール」は、梅原和香さんという裂き織りバッグの作家さんから教えてもらって以来、 もう10年近くずっと通っています。いまだに高知に行ったときには、どうにか隙間時間を見つけて行っているお店です。

味がある手書きフォントが素敵なメニュー。「あんぱん(ますかるぽーね)」の文字も可愛い

こちらは「いたりあちーずますかるぽーね」 というメニュー。上に載っているのはグレープフルーツなんだけど、胡椒がきいててめちゃくちゃおいしい。天才の仕事だなって食べるたびに思います。ここは本当に間違いないお店。
高知の喫茶店を語るなら、もうひとつ絶対に欠かせないのが「テルツォ・テンポ」。ここは、かれこれ20年近く前からお世話になってるお店です。

すでに大人気店なんですが、この四角いプリンがこのお店のセンスを表していて、とても好き。

夏に行くとかき氷も食べられるのですが、めちゃくちゃ並ぶので、その点はご注意を。
あと、この近くにある「愛景 菓子と珈琲と」というお店も素敵です。

ずっと高知の友人から薦められていて、昨年くらいにようやく行ったら、本当にスイーツがおいしくて。これまで行ったことがなかったことを後悔したほどでした。

焼き菓子が有名なお店なのですが、「おいものタルト」を食べたら、とにかく美味しかった。僕、そもそもタルトって生地が重たい感じがして、あんまり好きではなかったんですけど、この店のタルトを食べてから好きになっちゃいました。
スイーツ好きの人には、絶対的におすすめ。ただ店内の写真は自分のテーブル以外は撮影NGなので、そこはご注意くださいね。
定食とスパイスカレーに鍋焼きラーメン、まだまだあるぞ高知グルメ

ここからはランチにお薦めのスポットを。まずは高知市内から少し離れたところにある「食事と図書 雨風食堂」。

まずは食事がすごく美味しい。ボリュームもあるし、身体に沁みる味。高知市街からは車でないと来られないんだけど、お昼どきはいつも混んでいます。

窓の外は、一面の田園風景
店名にある「図書」の要素でいうと、ミシマ社の本や人文系の書籍など独特のラインナップが揃っていて、書店としてもすごく魅力的なお店です。

お次は高知でカレーを食べる際に間違いなくお薦めしたい「錆と煤(さびとすす)」。

「錆と煤」は2店舗あるのですが、南国市と安芸市で、どちらも高知市内からは少し離れた場所。それでも行く価値があると断言できるお店です。

プレートに盛られたミールスには、高知の食材を活かした具材がたっぷり入っています。このスパイスカレーも間違いなく美味しいんだけど、ドーサというクレープ状の料理も最高。夏はスパイスが効いたかき氷もあるので、ぜひ試してほしいですね。

最後にラーメンを紹介すると、この「鍋焼きラーメン 千秋」。鍋焼きラーメンというのは、高知県須崎市のご当地ラーメンなんですが、千秋は高知市内にあるから行きやすい。

あっつあつの土鍋で提供されるラーメンの具材はすごくシンプルで、ちくわの輪切りとニラと卵、以上。で、当然最後は……

こうなるわな、という感じで、ご飯を入れて〆。シンプルなラーメンながらツボを押さえていて、もう完璧なんです。
氷菓がいっぱい高知県! 君はアイスクリンを知っているか

かき氷が美味しいお店をここまでも何店舗か紹介してきましたが、高知はやっぱり暑いので、冷菓は欠かせません。なので、その流れで紹介したいのが「アイスクリン」です。
高知では伝統的な氷菓子として親しまれていて、桂浜などの観光地に行くと、よく屋台を見かけます。
しかしコロナ禍の影響もあったのか、一時期に比べると屋台を見かけるのも少なくなってきました。そんななか、確実に食べられるお店としてよく来るのが、この「1×1=1 アイスクリン」。

なんとも味のある看板。「高知アイスクリン商工業協同組合」という、「アイスクリン」自体を卸している協会がやっているお店だそう
乳脂肪分が少なく、 食感がシャーベット的でさっぱりしてるアイスクリンが僕は大好き。きっと誰もが懐かしい気持ちになる、やさしい味です。

アイスクリンにもいくつか種類があって、高知では久保田食品の「白くまくんアイスクリン」というのも有名です。コンビニやスーパーなどいろんなところで買えますし、東京や関西のスーパーで見かけることも。
僕も住んでいる関西で見かけたらよく買うんですが、高知県外だとあまり見かけないのが「白くまくんアイスクリン 黒糖味」。

この黒糖味がめっちゃ好きなので、高知のコンビニやスーパーで見つけたら、つい買ってしまいます
あとは高知アイスのアイスクリンも有名ですね。ゆずやトマト、土佐文旦など、高知産のいろんな食材を使っていて味の種類も豊富だし、どれもすごく美味しい。高知出身の大御所デザイナー・梅原 真さんの手がけたパッケージも最高です。個人的には梅原さんの仕事をたくさん見られるのも、高知県の好きなポイントの一つだったりします。
また、高知アイスが運営している「高知アイスカフェ」もおすすめ。高知駅前にある「高知アイスカフェ よさこい咲都」と、有名な仁淀川のそばにある「高知アイス売店 仁淀川カフェ」の2店舗で、高知アイスの商品をはじめ、モーニングやランチも楽しめます。
有名どころのアイスクリンだけでもこれだけ豊富な高知県なんですが、ご当地アイスとして僕がめっちゃ推したいのが「ブラボーアイス」。見てください、このデザイン。

味わいたっぷりな見た目で、こんなの小学生の僕なら買わずにいられないはず(笑)。ブラボーアイスの魅力は当たりくじ。アイスの棒に書いてある数字が「7」だったら1本、「77」だったら2本、「777」だったらなんと3本も当たるんです。もう大人だから3本当たっても困りそうだけど(笑)。
ちなみに、この特徴的なデザインは自分たちで作ったものではなく、当時、包材の発注先だった大阪の会社に丸っとお任せしてできたものだそう。その後は高知の会社さんと一緒に、ちょっとずつマイナーチェンジしているようです。このなんともおおらかな経緯から生まれたデザインも超良いなと思っていて、粒揃いの高知のアイスの中でも好きなものの一つです。
高知の精神性が表れた「良心市」

さて、いっぱい紹介してきましたが、最後に語っておきたいのが「良心市」です。
要するに無人販売所なんですが、「良心市」というネーミングが本当に素晴らしいと思うんですよね。だって、無人だから、ちゃんとお金を払うかどうかは買い手次第。文字通り、こちらの良心を問われているわけです。この名前をつけるユーモアの感覚が、すごく素敵ですよね。

高知名産の文旦は、土の中で一定期間熟成させてから食べるのが一般的なのだそう
この良心市が、街を歩いていると至る所にあるんですけど、何よりこの良心市は安い。これは2年前の写真ですけど、これだけの量の文旦が、たったの100円って! この辺りに高知の人たちのおおらかな精神性が表れているなあ、と思います。
冒頭で語ったように、高知は生食文化で、冬であろうといろんな食材が採れて、とても豊かな場所。かと思ったら猛烈な台風で、せっかくつくったものが一瞬で吹き飛ばされたりもする。
そんな豊かさと儚さみたいなものが共存する土地だから、「宵越しの金は持たない」みたいな豪快さがあるし、「おきゃく」文化みたいな「よそ者であろうとどんどん飲め」と、もてなしまくるオープンさがうまれたんじゃないかな。だから、僕の大好きな高知の県民性の象徴がこの良心市だなあと思って好きなんです。
そんなわけで、今回もたっぷり27箇所を紹介しました。記事に出てくるスポットはマップにもまとめています。それではみなさん、よい旅を!
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この記事を書いたライター
有限会社りす代表。1974年生まれ。兵庫県在住。編集者。雑誌『Re:S』、フリーマガジン『のんびり』編集長を経て、WEBマガジン『なんも大学』でようやくネットメディア編集長デビュー。けどネットリテラシーなさすぎて、新人の顔でジモコロ潜入中。










































