こんにちは、ライターのおおきちです。

どんなアルバイトでも仕事でも、続ける内に自然と身についてしまうスキルってありますよね?

 

例えば……

 

こういう能力のことです

 

こういうのとか

 

そういうさ!みんなが「人に言うまでもない」と思ってる業務で得たスキルって一体どんなのがあるのよ!!みんな意外と隠し持ってるんじゃないの!!

 

ということでSNSで募りました!

 

 

今回ジモコロではそのようなスーパースキルをネタにダラダラ話し合う会を発足いたしました。

 

ダラダラ言い合う会員はこちら

 

おおきち|ライター

今までのバイト経験=牛丼屋、ケーキ屋、居酒屋、区役所、お笑いの劇場など

ギャラクシー|ジモコロ編集長

今までのバイト経験=警備員、DTPオペレーター、工場、居酒屋の厨房、棚卸し作業、食品の実演販売など

 

「じゃあ、読者投稿の前に、各々が持ってるスキルを教え合いましょうか?」

「では僕から!こちらです」

 

 

「道路工事の警備員をやってたんで、工事の音を聞けば『あと30分で終わるな……』みたいなのが分かります」

「へ〜! 道路工事ってどんな工程を踏んで行われるんですか?」

「基本的にはアスファルトを切って、地面を掘り起こして、ガス管なり電気ケーブルの作業をしたあと、石や砂で埋め戻して、またアスファルトを流します」

「決まった工程があるから、音を聞けばどの段階まで進んでるかわかるのか」

「そういうこと。アスファルトを切るチュイーンっていう音が聞こえたら『まだ始まったばかり』ってわかるし、砂をザザザ~って埋め戻してる音が聞こえたら『終わりが見えてきたな』ってわかる」

……それって何かに役立つんですか?

「家に恋人を呼んだ時とかに『マンションの下でやってる工事、もうすぐ終わるから、そういう行為をするなら30分後からだな』って感じで役立ちます」

 

(いらね~~……)

 

「まあ、そういう役に立たなそうなスキルも楽しむ企画だから。おおきち君はなんかあります?」

「では、僕のスキル。これですね!」

 

 

「ケーキを買いに来る人は幸せな人が多いんで、ケーキ屋はお客さん関係のストレスが少ないいいバイトなんですよ」

「めちゃめちゃ良い情報じゃん。いちごを『押さずに』というのはどういう状態?」

「たとえばこういうフルーツの乗ったケーキ。ギャラクシーさんならどうカットします?」

 

「どうって……」

 

「こう……ストーン!とフツーにカットする以外なくない?」」

「ノンノンノン! フルーツの下はスポンジとクリームで柔らかいんですよ? そのままカットすると、フルーツが沈んで見た目が悪くなるじゃないですか!」

「いやケーキをカットする機会なんてそうそう無いから、わかんないよ。どうするのが正解なのよ?」

「ホールのフルーツケーキをカットする時は、フルーツ層スポンジ部分で力の入れ方を使い分けなきゃいけないんですよ。極論言うと、フルーツ層は包丁の重さだけで切ればいいんですよ!」

「?????」

 

「いままでケーキを切るとフルーツはメリ込むものだと思ってたわ」

「こういうケーキのフルーツは、ほとんどがナパージュと呼ばれるシロップで固めてあるんで、ナパージュの固定力を上回らない力で切ればそんなに難しくはないですね。包丁を温めるのは必須だと思います。クリームを熱で溶かしつつ、スポンジは力で切るみたいな、熱と包丁のハイブリットパワーを駆使すれば、誰もがキレイにカットできると思いますよ」

「いいこと聞いたわ! じゃあ、僕、もう1個スキル発表させてもらいます!ジャン!」

 

「棚卸しっていうのは、『お店の商品の在庫数をカウントする仕事』のことね。例えばスーパーで缶詰の数を数えたり、服屋でワンピースの在庫を数えたり……」

「え? 個数を数えるって誰でもできません? むしろ、できない人がいたらヤバくないですか?」

「ところが、どんな仕事にも“特化した能力”というのがあるんですよ。たとえばコレ、ちょっと数えてみてもらっていい?」

 

▲黒点の数を数えろということらしい

 

「普通に数えればいいんですよね? 1、2、3、4……13、14、えーっと15個ですね」

「ハイ! もう初手から違います!棚卸しで慣れてる人はこう数えるのよ」

 

5のグループが3つだから15個という風に数えるのよ」

「え~? やってることは結局同じじゃないですか! 逆に5のグループを探す工程が増えて、遅くなるのでは?」

「ところがそうじゃないんだよなァ、コレが……」

 

サイコロの5の目を、『1、2、3、4、5』って数えないでしょ? パッと見ただけで『5』って認識するし、そのほうが数えるスピードは圧倒的に早い。それと同じで、棚卸しの仕事を続けると、対象を複数単位でパッと捉える筋肉がつくのよ」

「ほ〜! サイコロの例えはめちゃ分かりやすいです! 数えるっていう当たり前の行為にもプロのスキルがあるんですね! 全然知らない世界でした!」

 

ということで、2人のスーパースキルの紹介でした。

ちなみに、僕はもう一個スーパースキルを発表したのですが……

 

前提知識が多数必要でめちゃめちゃ長く、かつ共感性も薄かったので、下に小せえ文字で記すだけにしました。モノ好きの方だけ見てください。

 

フィギュアは金型に入れて成形するので、上下の金型に引っかからないよう原型を分解してパーツ分けする必要がある(上下の金型で成形することの可否を『抜ける』『抜けない』と呼ぶ)、抜けないものは更に分割するか、特殊な金型を使用しなくてはならない。

パーツ数が多いと、それだけ金型の数や組み立て工数が多くなるので、コスト削減のためには出来るだけ少ないパーツ数にしたい。また、彩色数も増やすとコストに影響があるので、利益を上げるには「少ない金型、少ない工数」を目指さなくてはいけない。ただ、簡単に作れるものは魅力が薄れる。

しかし、企画によっては「こういう見せ方をすることでコストを掛けてないのに、商品として魅力的になるのか!!」と驚く事がある。

このスキルがあるとそういう商品に出会えた時に「すげーー!!アイデアの勝利だ!!」と、一般のユーザーよりも高解像度でニヤニヤすることが出来る、ということを長々と語ったのですが、難しくて伝わりませんでした。

 

▲まったく共感を得られませんでした。それもまた職業別スーパースキルのあるある……

 

読者のスーパースキルを見てみよう!

では、ここからは読者の方が投稿してくれたスーパースキルを見ていきましょう

 

▲たくさんのご投稿ありがとうございます

 

「ギャラクシーさん、なんか気に入ったものあります?」

「 僕、これめっちゃ好きです」

 

「すごくない? 動きとか喋り方から判断できるそうです。子どもって年齢を測る判断材料が少ないじゃん。化粧もしてないしヒゲも生えてないし。僕だったら1年生と6年生の区別すらつかないと思う」

「どういう判断基準があるのか知りたい……!」

 


 

「このスキルあったら買い物の時にめちゃくちゃ役に立つ気がする。これ欲しいわ〜」

「長年の経験で優先順位表みたいなのが頭の中に出来あがっていくのって、どの仕事にもありますよね〜。ケーキ屋のバイトでも『この箱にはアレとコレが何個入る』みたいな表を脳内に作ってました!」

 


「僕が興味深かったやつはこれですね!」

「これすごい!!」

「グラスが空かどうかを聴覚で判断するって、かなり盲点じゃないですか?」

「空になると氷の乾いた音しかしないって当たり前なんだけど、飲食業じゃないとこの法則を気にしないよね。このスキルがあると、仕込みとか洗い物で後ろを向いてても『あ、注文聞きに行かなきゃ!』って気付けるんだろうな~。プロだわ」

 

「ただしこの方からはこういうコメントも届いてます」

 

社会人になってからもこのスキルは役に立っているのですが、おかげさまで飲み会で毎回一番偉い人の隣に座らされて飲み物補充要員にされるので、正直面倒です

 

「会社の飲み会なんて一銭にもならんのに。スキルが裏目に出るとは……」

 


 

「僕、このスキルいいなって思いました! 表向きは『ガチャの確率アップ』って書いてあるだけなのに、同業者からすると『この時期にこのキャンペーンをやるということは……』って裏の意味が分かるってことじゃないですか!」

「インサイダーだから分かる建前に隠された本音みたいなやつね!」

 


 

「同じ理由でこのスキルも好きです。賃貸の『趣がある』は『ボロい』みたいな。そういう業界限定言い換え辞典みたいなのあったら欲しくないですか?」

「WEB記事でいうとグルメ記事の時に『本当は◯◯○してる』とか、最後のまとめに何も思い浮かばないときは『×××××』を使うとかあるよね!」

「……やっぱ辞典作るのやめましょう! 今後の活動がやりにくくなります!」

 

▲建前は建前のままにしておきましょう!

 


 

「追記として、『患者さんを見ても歯型は思い浮かぶのに名前が思い出せないということもよくありました』だってさ。すごいね」

「この投稿もらって気付いたんですけど、歯科医とか歯科助手の人って患者さんの顔より患者さんの口腔内を見てる時間のほうが長いんですよね」

「その職業になってみないと分からない感覚だな〜!」

 


 

「このスキル、持ってたらめっちゃモテるようになるのでは?」

「そうですね。ただし店員さんにはめちゃめちゃ嫌われそう……。アームが止まる時の挙動とかで分かるとか聞きますよね〜。本当なんだろうか?」

 

引き続きみなさまのスーパースキル募集しています!

▲業種ごとのスーパースキルは見てるだけで楽しい!

 

ということで引き続きジモコロでは皆様の業務で得たスキルを募集しております。

 

ある程度たまりましたら再度紹介させていただきますので、どうぞよろしくお願い致します。

 

↓画像ギャラリーでは紹介できなかったスーパースキルを掲載中!