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地元のオウンドメディア「ジモコロ」を一年間運営した結果

地元のオウンドメディア「ジモコロ」を一年間運営した結果、いろんなことが分かってきました。PVやKPIといった数字はもちろん大事ですが、クライアントとの関係性を良好にして、メディアブランドを高めていくことが何よりも必要だと編集長の柿次郎は語っています。

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2015年5月11日にオープンした「ジモコロ」ですが、皆さまのおかげで無事1周年を迎えることができました。ありがとうございます。あっという間の1年。メディアとしても個人としても大きな変化が起きました。

 

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改めて、ジモコロ編集長の柿次郎です。こんにちは。この1年、47都道府県の地元に転がっている面白い「仕事」「人」「文化」などを取材してきたわけですが、途中でジモコロの目的を3つ定めたんですよね。

 

●47都道府県の「仕事」「地元」を独自に取材する

●一次情報を企画・編集の力でより多くの人に届ける

●公私混同で自分たちの「好奇心」を満たしていく

 

大前提は、イーアイデムのオウンドメディアとしての価値を最大限に発揮すること。同軸で編集長としての大きな役割があり、それはジモコロが向かうべき方向性を舵取ることです。簡単に言うと「頑張る!」ってことですね。

 

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昨今「地方創生」という言葉が叫ばれ始めていますが、その時流に乗っかるべくローカルメディアとしての軸足を作りつつ、イーアイデムとしてのテーマ「仕事」も拾っていく。過去の記事を見ていただけると分かると思うんですが、ローカルとは関係のない企画も数多く存在します。

にも関わらず、ローカルメディアとしての色が強くなってきたことこそ、ここ1年の一番大きな成果ではないでしょうか。僕自身はそう捉えています。

また、昨年末から記事広告の制作も始めたんですが、そこでローカルメディアとしての需要、新しい切り口で踏み込める領域の広さを実感するばかりで。過剰に行動し、誠実に制作する。この積み重ねでジモコロの2年目はより面白いことにチャレンジできるんじゃないかとワクワクしています。

 

一年間の数字を振り返ってみた 

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せっかくなので一年間の数字を振り返ってみたいと思います。2015年5月11日〜2016年5月4日までの累計PVは6,230,233。累計UUは2,021,689ですね。ここから導きだされる答えは何一つないんですが、参考までにご覧ください。 

 

・2015年5月:140,004PV / 54,089UU

・2015年6月: 306,282PV / 134,840UU

・2015年7月:367,546PV / 154,704UU

・2015年8月:491,975PV / 224,279UU

・2015年9月:507,183PV / 227,414UU

・2015年10月:476,099PV / 203,370UU

・2015年11月:598,720PV / 251,877UU

・2015年12月:617,312PV / 241,826UU

・2016年1月:606,328PV / 236,137UU

・2016年2月:605,944PV / 267,605UU

・2016年3月:742,255PV / 324,578UU

・2016年4月:692,221PV / 280,305UU

 

月別のPV/UU推移はこんな感じ。月に12〜18本程度更新しているんですが、オモコロ以外の他媒体からの流入が見込めない離島メディアとしては、いくら頑張っても月間100万PVがひとつの天井じゃないかと考えています。

兼ねてから「PVは良いヤツで、誠実に作っていれば企画の良し悪しが正直に表れる」と公言しているんですが、地方×文化×一次情報と掛け算する内に興味の対象が絞られるのも事実で。そのときは興味関心のあるユーザー層に“深く刺さることを目的”としています。情報の届き方、刺さり方を多面的に捉えることで、息の長いメディアとしての立ち位置が少し見えてくるんですよね。

もちろんローカルメディアとしてはまだまだ新参者でしかないため、どちらかに偏りすぎず、絶妙なバランスで今後も好奇心を燃料に突き進んでいきたいと思います。

 

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ちなみに地域別のユーザー層は、1年通して興味深い結果となりました。東京に偏らず、各地方都市の割合が増えることがジモコロにとって目指すべき状態のはずなので、少しずつ分散させていきたいですね。TOP10に限っていえば、大阪+横浜+名古屋+福岡+京都+札幌で36.74%となっています。

 

●ジモコロ年間PVランキング TOP20を発表!

ここからは恒例のPVランキングを発表したいと思います。なんだかんだライターにとってのモチベーションになりますし、僕自身も妖怪PV舐め回しとして毎日のようにチェックしているので。年間TOP20を整理した結果、ARuFaの独壇場になっていました…!

 

1位 252,400PV

ARuFa初の取材記事が堂々の1位。2.4万ツイートと大当たりしました。

2位 217,303PV

昨年10月公開以降、「アンデルセン公園」の検索流入が止まりません。

3位 186,217PV

こちらも「沖縄 北海道」で検索すると1位表示。ジワジワと伸びています。

4位 177,004PV

ヨッピーが両親にライター仕事をカミングアウトした記事も人気!

5位 115,573PV

親ネタは強い。カメントツが父親と向き合った企画も多くの人に読まれました。

6位 114,268PV

徳谷姓のルーツを探しに高知へ行ったら、半日で辿り着いた企画です。

7位 105,322PV

ARuFaのジモコロデビュー記事。徳島県祖谷渓谷のカカシは健在です!

8位 103,109PV

本人が言うのもアレですが、ジモコロの代表作と言っていいでしょう。

9位 102,628PV

カメントツのコンビニバイト体験談。検索流入の強さでジワジワと伸びています。

10位 97,726PV

ヨッピーが世の就職活動に対してブチ切れた記事広告が10位にランクイン!

11位 95,282PV

往復航空券、材料代を入れると5万円以上かかった本気のサッポロ一番。

12位 93,926PV

またARuFaです。このあたりからGIF画像の使い方がすごくなってきます。

13位 83,728PV

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このGIFきっかけで本記事はもちろん、朝の情報番組にまで「燕三条の金属加工技術がすごい!」と波及しました。

14位 77,938PV

こういう東京 VS 地方といった対立構造の記事は今後も作りたいです!

15位 75,742PV

紅白出場も果たしたアーティストのインタビュー漫画。音楽×仕事の価値観をカメントツが上手く落とし込んでいます。

16位 74,473PV

音楽シリーズで「イケる!」と自信を持てた一発目の企画です。 

17位 73,852PV

本人もその価値に気づいていなかった「フリーランスの日常」を赤裸々に書いてもらいました。 

18位 68,984PV

カメントツが身近で体験した「ロボットに仕事を奪われた男」の話…。

19位 59,485PV

再掲載の編集記事が、元記事以上の反響を生みました!

20位 57,928PV

原宿が心と体力と鉄を削って作り上げたナイフマスター講座のレポート記事。

 

以上です。ARuFaがもし死んでしまったら、ジモコロのPVが半減する…。これだけはマジだということが判明しました。早急にARuFaのクローンを作る必要がありますね…。

 

クライアントを立てるためにMVPを選んでもらった

過去何度も触れていますが、ジモコロはアイデムさん、読売広告社さん、そしてバーグハンバーグバーグの3社で運営しています。この三角関係のバランスこそ、ジモコロの頑丈な地盤と言っていいかもしれません。関係性を持続するためにも、ここでクライアントを立てるための各MVP記事を紹介したいと思います!

 

●アイデム 東日本事業本部 マネージャー 岡安伸悟さま

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まずはジモコロに対する予算権限を全部握っているアイデムの岡安さん。どこかで見たことのあるようなポーズで編集部にプレッシャーを与えています。そんな岡安さんが選んだ記事は…

 

こちら!

岡安さんからの総括コメント

去年の今頃、コロッケネタから始まったジモコロも一周年。企画段階にあった「地元のゴリを探す」とか「地元の場末のパブで聞き込みする」とか「借りパクしたファミコンを今更返しに行く」とか、何となく地元をこじつけたネタは、実は一つも実現していません。

いつの間にかコロッケマイクも消え、いつの間にかコロ沢も終わり、それでもいつの間にかジモコロっぽいポジションを作っています。多分、「自分の地元」と言葉で表現した時、そこに居た時には感じられなかった空間・風景・匂いなどが思い起こされ、いつの間にか自分の「地元」として想起され定着する現象に近いのだろうなと思います。

ジモコロがいつかあなたの地元を取材できます様に。これからも応援よろしくお願い致します。

 

●アイデム 東日本事業本部 伊志嶺彩さま(ジモコロ裏編集長) 

続いてジモコロ裏編集長の伊志嶺さん。取材同行や地方でのイベント参加など、現場の空気を一番知ってもらっている方です。そんな伊志嶺さんがMVPに選んだ記事は…

伊志嶺さんの総括コメント

この取材には同席していたのですが、途中ICレコーダーが回っていなかったことに気づいてからの柿次郎さんのフォローの仕方や、そのハプニング自体を記事に入れてしまうところなどを見て、「これがジモコロの記事の作り方か〜」と感心しました。普通なら流してしまうことをキャッチしているから、取材先で偶然面白いことに出会う確率も高いんでしょうね。
ジモコロの裏側を知ることができた記事です。

 

●読売広告社 佐藤さん&及川さん

最後は読売広告社の担当者お二人。お金の話やお金の話、そしてお金の話からお金の話まで。気を遣って言いづらいお金の話は読売広告社さんにお任せしてます!

お二人からのコメント

ジモコロのメディアテーマである、地元で働くこと、を体現した一つの完成系とも言える記事かなと思います。
燕三条のものづくりへのスポットライトの当て方も素晴らしく、読み物としてとても面白かったです。イーアイデムのブランドイメージにも跳ね返ってくるでしょうね!

 

クライアント側の声をもっと知りたいという方は、同日公開のはてなビジネスブログのアイデムさんインタビュー記事(前後編)をご覧ください。ウラ話が盛りだくさん。

 

 

バーグハンバーグバーグTVでも最近、ジモコロの回が公開されました。暇すぎてTwitterをリロードする中毒にかかっている人におすすめです。

 

総括「今後のジモコロについて」

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一年前の編集会議ではTシャツを作ったり、コロッケマイクを作ったりなど、他のメディアとの差別化を図ろうと必死だったんですが、今ではビジュアル的な差別化よりも記事内容での差別化に意識が強く向いています。

編集長としてもほとんどの記事制作に関わることができて、ジモコロが目指すべき方向も少し見えてきました。1年間で約190本。6〜7割は取材記事ではないでしょうか。残りはコラムや漫画といった制作配分です。

 

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取材で周った土地は「札幌」「青森」「福島」「新潟」「千葉」「埼玉」「神奈川」「静岡」「山梨」「長野」「岐阜」「富山」「愛知」「石川」「京都」「大阪」「和歌山」「島根」「高知」「徳島」「福岡」「熊本」「沖縄」など、とにかく自分の目で見たもの、現地の人の声に耳を傾けることに全力を注いできました。

 

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正直ネットで調べた情報はあまり役に立たなくて、現地に飛び込まないと分からなかったことばかり。人と会って話して、その人がじっくりと培ってきた繋がりの縁を紹介してもらう。その繰り返しでしか地元の奥深い情報に飛び込むことができません。

当初から「熱量を持って取り組む」「足を使って一次情報を拾う」ことを大切にしてきましたが、結果的に真似されにくいメディアになったんじゃないかと思います。

 

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また、個人的な所感ですが、不思議なことに日本全国を旅して「地元」を知れば知るほどに、知らないことが増えてくるんです。知らなさすぎだろって。農業や林業、漁業といった日本人の本質的な営みはもちろん、民族学的な分野にも興味津々です。

「長野には昔、あんこを死ぬほど食わせる文化があった」「山の落ち葉が減ると、日本の里山の生態系が崩れる」「千葉と和歌山は昔、港の交流が盛んだったから同じ地名が多い」とか、あちこちで「なにそれ!おもろ!!」という驚きの連続。日本の文化はおもしろすぎる!

 

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そんな気持ちで一年間続けてきた結果、ジモコロの取材を通して僕自身の価値観が大きく変わりました。超インドア派だったのに、アウトドア派に。同時に「好奇心」という名の生き物が心のなかで爆速で成長中。誰かと酒を飲むたびにマニアックな話をするダメなおしゃべりおじさんと化してます。「うるせえ!」と思ったら遠慮なく言ってください。

というわけで24時間365日、オンオフの境目なく「ジモコロ」に好奇心をぶつけてきた経験や知識は、2年目以降のメディア運営の血肉となるはずですし、今年は「新キャラクター」「紙版のジモコロ」「リアルイベント」「メディアコラボ」なども計画中です。5年、10年と続けていきたいと思っているので今後とも応援、ご協力のほどよろしくお願いします!

 

最後に余談ですが、PVランキングから分かる通り「親ネタはウケる」を改めて実証できた話。好感度を上げるべく、両親が離婚してから一度しか会っていない母親にカーネーションを手渡してきたら、ものすごい数のいいね!がつきました。「共感ってこういうことなのか…」と気付きがあったので、適度ないやらしさを携えて今後も親ネタの記事を作っていこうと思います。ではでは!

 

書いた人:徳谷 柿次郎

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ジモコロ編集長。大阪出身の33歳。バーグハンバーグバーグではメディア事業部長という役職でお茶汲みをしている。趣味は「日本語ラップ」「漫画」「プロレス」「コーヒー」「登山」など。顎関節症、胃弱、痔持ちと食のシルクロードが地獄に陥っている。 Twitter:@kakijiro / Facebook:kakijiro916