週休3日という働き方を6年続けて 体力がない私が週4日勤務を選んで感じたメリットとデメリット

週休3日という働き方を6年続けて 体力がない私が週4日勤務を選んで感じたメリットとデメリット

週5日働くの、正直しんどい……」そう感じたことはありませんか。

幼い頃から「体力がない」と感じてきたオギユカさんは、週5日働くことに心身の限界を感じ、2社目で「週休3日」を選択。それから約6年間、フリーランスになった現在も「週休3日」の働き方を継続しています。

収入の減少や働き口の制限といったデメリットもある中で、どのように「自分に合う働き方のバランス」を見つけてきたのでしょうか。


「週5日、毎日8時間働くって、しんどい。本当にみんな平気でこんなことを?」

社会人になって以来、ずっと心の中にあった疑問。わたしにとって、週5日働くことは、あまりにも負担が大きかった。

そんな状況を変えるきっかけとなったのが、休職の経験だった。

「週5日勤務は向いていない」と分かり、体力がないわたしでも続けられる働き方を真剣に探すことになった。

体力がない人間が「週5日」働くのは大変

💡POINT
  • 働くことは好き。でも、週5日働く体力がない
  • 無理が重なり休職へ


小さい頃から、わたしは人並みの体力がなかった。

こどもの時は、2月の早生まれで体が小さいから仕方ないのかな、と周りも自分も思っていた。

しかし、大人になってもその状況は変わらず。「あれ?わたしってみんなと違う?」とだんだん疑問に思うようになった。

いざ新卒で就職してみると、やはり人並みに週5日働くことは、しんどかった。

残業もそこそこあり、平日の夜はへろへろで、飲みに行く元気なんてない。

週末も、一日中寝て終わってしまう日がしばしば。

「慣れない社会人生活だからかな」と思いきや、これまたいつまでもしんどさは続いた。

どちらかというと働くことが好きな性分なだけに、とてももどかしかった。

週休3日という働き方を6年続けて 体力がない私が週4日勤務を選んで感じたメリットとデメリット

そして、転職をして入った2社目で、週5日勤務の生活に無理が重なり休職へ。

朝は起き上がれず、集中力も続かない。まったく働けなくなってしまい、「このままどうなってしまうんだろう」と、大きな不安に飲み込まれた。

「週休3日」もありかも、と気づいて試してみることに

💡POINT
  • 会社と交渉し「週4日勤務の正社員」として復職
  • 体力に余裕が生まれ、休日も充実して過ごせるように


休職をきっかけに、わたしは「自分にとって持続可能な働き方ってなんだろう?」と真剣に考えた。

ラッキーなことに、当時働いていた会社には副業のため「週4日正社員」で働いているメンバーが何人かいた。

彼らの存在をヒントに、「自分も週4日で働いてみたらどうだろう?」と試したくなり、復帰のタイミングで会社に交渉。

こうして基本的には土日+水曜休みの「週休3日」の働き方をスタートすることができた。

週休3日という働き方を6年続けて 体力がない私が週4日勤務を選んで感じたメリットとデメリット

すると、状況が変わった。

HPとMPが底を尽く前に休めるので、週5日勤務の時は体力を回復するために寝て終わっていた休日も、出かけたり勉強をしたりと以前より活動的に過ごせるようになった。

自分が「元気な人」だと錯覚するくらい、体力に余裕が生まれた。週5日勤務の時は、なんだかいつも疲れていたのに。

平日に休みがとれるというのも、出かける先が空いていたり、平日休みの友達と会えるようになってうれしかった。

趣味のボードゲームに費やす時間や、友人と会って食事をする機会も増えて、視野が広がった。

その後、転職のタイミングで一時的に週5日勤務に戻ったこともあったが、やはり週4日勤務の方が自分に合っていると再認識し、フリーランスになった今もその働き方を続けている。

「週休3日」にはデメリットもある

💡POINT
  • 収入は週5日勤務よりも20%減少
  • 週休3日をOKとする正社員募集は少ない
  • お金や安定よりも「細く長く続けられる働き方」を優先


もちろん、「週休3日」にはデメリットもある。

まず、当然ながら収入が減ること

週5日働くところを週4日にすると、シンプルに収入は20%オフになる。生活にとって、なかなか大きな変化だ。

しかし、週5日フルスロットルで働いて、最終的に体調を崩して働けなくなり、収入がストップしてしまうくらいなら、細く長く働き続けられた方がいいと私は考えた。

「体力とお金、どちらが大切か?」と自分にとってのバランスを真剣に考えるきっかけにもなった。

週休3日という働き方を6年続けて 体力がない私が週4日勤務を選んで感じたメリットとデメリット

それから、働き口が限られること。

週休3日をOKとする職場、とくに正社員の募集はまだまだ少ないのが現状だ。

実際に転職活動をした際に、週休3日が叶わないときもあり、結果的にわたしはフリーランスになった。

正社員という安定した働き方と、週休3日のスタイルを天秤にかけ、それでもわたしは週休3日を選んだ。

失ったもの以上に、得られる心のゆとりや健康は何物にも代えがたかった。

多様な働き方ができる会社が、もっと増えたらいいのにな、と心から思っている。

働き方にはもっとグラデーションがあっていい

💡POINT
  • 「週5日勤務」以外の選択肢があっていい
  • 大事なのは「やってみたい働き方」の一歩目を踏み出すこと


週5日働くことが苦でもなんでもない人もいれば、もっと働ける人もいて、実にさまざまだ。週4日勤務ですらつらい人もいるかもしれない。

だからこそ、自分のペースを見つけることがなにより大事なのではないか。

週休2日、5日勤務が当たり前の世の中だけど、働き方の選択肢には、もっとグラデーションがあっていいはず。

今の「フリーランス・週休3日」の働き方はわたしにとってかなりいい感じだけど、ベストなのか、自分でもまだ分からない。

年齢も重ねるし、生活環境も変わっていくだろうから、これからも試行錯誤は続いていくだろう。

週休3日という働き方を6年続けて 体力がない私が週4日勤務を選んで感じたメリットとデメリット

少なくとも、わたしが今までトライしたなかで言えるのは、まずは自分のやってみたいスタイルに向けて一歩踏み出してみることが大切だということ。

具体的には、多様な働き方を知ることや、今いる職場で自分の希望の働き方を相談してみるなど、小さなアクションから始めることが、自分にぴったりの働き方への第一歩かもしれない。

あなたにとっての「心地よい働き方」は、どんな形だろうか?

もし、わたしと同じように「週5日はしんどい」と感じているなら、あなたのその気持ちを押さえつけないでほしい。

あなたにとっての「心地よい働き方」が、見つかることを願っています。


編集:はてな編集部

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著者:オギユカさん

オギユカさんプロフィール

1992年早生まれ、埼玉・鶴ヶ島出身、京都在住。エッセイスト、取材ライターで、ボードゲーム会社の広報。ポッドキャスト「すこやかなる時もやめる時も」配信中。
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