保育園送迎、雨の日やイヤイヤ期でもスムーズにするコツは? 4人の子供を持つ夫婦が工夫してきたこと

 ベリー

登園の様子

4人の子供を育てるフルタイムワーキングマザーのベリーです。子供たちは、上から中1、小4、保育園児2人(2021年10月現在)。実家が遠いこともあり、4人の子供たちはどの子も0歳児クラスから保育園に預け、保育園の先生方に助けていただきながら子育てしています。

上の子2人はすでに卒園しましたが、4人とも同じ保育園にお世話になっています。地下鉄で一駅離れたところにあるのですが、園の方針や園長先生をはじめとする先生方など全てが大好きで、送迎の負荷を何とも思わないくらい、良い園に巡り合えたと思っています。

一方で、保育園の送迎といえば、仕事の行き帰りのただでさえ慌ただしい中、当日の天気や子供たちの機嫌などによって、スムーズにいかないことも多々あるものです。

わが家では現在、主に夫が朝の送りと夕方の迎えを毎日担当しています。登園方法は基本的に自転車。前座席に2歳の次女、後部座席に4歳の次男を乗せて走ります。雨の日は、公共交通機関(バス)で登園します。夫に送迎を任せる分、私は家事などの違った面で家族をサポートしています。

4人の子供を保育園に通わせてきた中で、送迎の分担、やり方などは、その時々の状況に応じて少しずつ変化してきました。そこで今回は、送迎をスムーズにするために日頃どんな工夫をしているのか、わが家の例をご紹介します。

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スムーズに送迎するために、事前にできること

送迎を少しでもスムーズに進めるため、特に子供が小さければ小さいほど、前日と当日の段取りは欠かせません。当日の子供の体調や機嫌ひとつで吹っ飛ぶことも多々ありますが、毎日めげずに準備しています。

荷物の準備は前日のうちに

当日の送迎を夫がしてくれている分、前日の荷物の準備は私がしています。当日の朝は慌ただしいので、すでに実践している方も多いかもしれませんが、まずは前日のうちに可能な限り翌日の準備をしておくのがポイントです。

保育園はクラス(年次)によって持ち物が異なります。お手拭きタオルや食事用エプロン、着替え、保育園の引き出しにストックするための服など、それぞれの持ち物を子供別のリュックにセットします。

お手拭きタオルと食事用エプロンは、保育園へ持参する枚数×2セットを使い回しています。帰宅したら、まず洗濯機にその日使ったものをポンと入れて、翌日持っていく用として前の晩に洗濯してピンチハンガーに干してあるものを外し、畳んでそのままリュックへポン。2組をぐるぐる回して「迷わない」仕組みにしています(この2組とは別途、ストックは引き出しに入れてあります)。

保育園への持ち物

当日朝は、子供の対応と連絡ノートの記入を分担

当日の朝に、保育園へ持参するノートと体調管理表を記入しています。保育園へ特に伝えておきたいことがある日は私が記入しますが(月に1~2度くらい)、そうでない日がほとんどなので、基本的に夫が毎朝記入しています。

以前は主に私が記入していましたが、末っ子の2歳次女が「おきがえは、おかあさん!」「てをあらうのも、おかあさん!!」と朝のお世話で私を指名することが多いので(涙)、いつの間にか夫がノートを書いてくれるようになりました。

こんな時どうしてる? シチュエーション別、送迎をスムーズにするコツ

雨の日や、子供がぐずりやすいイヤイヤ期など、普段よりもさらに保育園送迎のハードルが高まる場面があります。そんなとき、わが家では少しでもスムーズに対応できるよう、こんな工夫をしてきました。

雨の前日は早めに寝かせる&子供に楽しく声掛けを

前の晩、夫が必ず天気予報をチェックしています。翌日に雨が降る可能性が高いと分かったら、前日に可能な限り子供たちを早めに寝かせます。雨の日は公共バスで登園するので、いつもより早く家を出たいためです(と言っても、早く寝かせられない日もかなり多いですが……)。

当日、子供たちにはお気に入りの傘を持たせます。2歳次女が自分で傘を差したがり仇(あだ)になるときもありますが、まずは何はともあれ、第一関門は「玄関を出る」こと。そのために、子供たちの外に出るモチベーションを上げるようにしています。

平日朝の雨の日のバスは、通勤客も含めて多くの人で混み合います。バスに乗っている時間は15分くらいですが、小さな子供連れにとってはかなり気力も体力も使うものです。「さすが〇〇組のお兄さん、いい子にできるね!」など声掛けして、少しでも大人しくしていられる時間を長くします。

そして最寄りのバス停に着いたら着いたで、保育園までの道のりがあります。なので道中は「今日は〇〇先生いるかなー」「お友達の〇〇ちゃんと遊べるかなー」など子供に声を掛け、励ましながら、安全に気を付けての登園です。

帰りにも雨が降っている場合は、自分で傘を差したい2歳児、水たまりに豪快に入りたい4歳児と、帰るのに普段の倍の時間がかかるのもしょっちゅうです。少しでも早く家に着けるように、「帰ったら、おやつを食べながら〇〇を見ようか!」と、おやつや子供たちが楽しみにしているアニメなどで気を引きます……。また、雨で濡れて風邪を引かないよう、夫が一足先に家に着いている上の子たちに「お風呂沸かしておいて!」と連絡し、家に着いたらすぐお風呂に入れるように段取りしています。

イヤイヤ期の子供には「気分の切り替え」を

「イヤイヤ期」と呼ばれる2〜3歳ごろは、自分の意の通りにならないと泣いたりぐずったり怒ったり……。準備にも送り迎えにも何かと時間がかかります。

この時期は、とにかく気分を切り替えられるものを用意します。「おかあさんがいい」「おとうさんがいい」と気分次第で朝の身支度をしてくれる人を指名することもあるので、夫でだめなら私、私でだめなら上の子たち、と対応する家族を替えてお世話しています。

玄関で大泣きして動かない日もあります。そんなときは登園途中で食べ切れるよう、小さなお菓子を食べさせることもありました。こんなワガママを聞いていると子供にとってよくないのでは……!? という考えが頭をよぎることがあります。けれど不思議と、イヤイヤ「期」と名前が付いているだけあって、いつの間にか「あれ? 最近そういえばあまり泣いていないな」と突然気が付く日が。その日になるまで、ひたすらやり過ごしています。

登園前の玄関

予定変更にも役立つ、事前のカレンダー共有

実はわが家ではこの12年間、幸運にも夫婦間の「急な予定変更」はほとんどありませんでした。ただ、日頃から夫と私それぞれの仕事の予定は事前に相手に伝え、カレンダーで共有するようにし、何かあったときのために備えています。

朝夕とも夫が送迎してくれている今は、夫が仕事で送迎できないことが分かっている日は、「この日はお迎えお願い」と早めに知らせてくれます。もし当日にどうしても! というときがあれば、分かった時点で昼過ぎにはLINEなどで連絡してくれるので、私が終業数時間前からその日の仕事の予定を立て直し、定時に仕事を上がって保育園に迎えに行きます。

私と夫の体調不良については、多くの場合、前日には「明日は行けなさそうだ……」と分かるので、前日のうちに調整し、朝起きてからしなくてはならないことを少しでも減らせるように準備を済ませます。あとは、上の子たちにも「協力お願い!」と声を掛け、助けてもらって乗り切っています。

なかなか帰りたがらないときは、子供の気持ちにも寄り添って柔軟に

頑張って仕事を段取りし、いざ保育園に迎えに行ったら……「もっと遊びたかったのに!」と保育園を出たがらないことがありますね。そんなときには、せっかくがんばって間に合うよう迎えに来たのに! と思いながらも、子供の「まだ帰りたくない」の気持ちにほんのちょっぴり寄り添っています。

夫の場合は、「いつもと違う道から帰ろうか!」「東京タワーがよく見える橋を通って帰ろうか!」など声掛けして、子供が自転車に乗る気を後押ししているようです。私の場合は、小さなお菓子。「あの信号を上手に渡ったら一緒にこのラムネを食べようね」など、ポイントごとにお菓子を一緒に食べて帰ります。

送迎をスムーズにする小さなヒント

他にも、送迎の前日や当日、また普段から意識しておける、ちょっとした工夫があります。

朝ごはんは簡単にする

送迎当日の朝は、子供の用意だけではなく、自分の身支度もあります。出勤までに自分も朝食を食べなくてはなりません(私の場合はキッチンで立ってスキマ時間に食べています)。出発前には子供たちの検温もあります。

そんな中、朝ごはんはとにかく簡単に準備できるものにしています。基本は「何か1品と牛乳」。パンと牛乳、肉まんと牛乳、シリアルと牛乳、焼き芋と牛乳、というような感じです。

肉まんと牛乳の朝ごはん

寝かしつけを少しでもラクにする、絵本読み聞かせアプリ

わが家の場合、朝に子供がぐずるのは、寝不足の時が多いです。かと言って、4人の子育てをしながら常に早寝させるのは難しい。うちの下の子たちは、私が寝室に入らないと寝ないという事情もあります……。

寝かしつけしようと思うと数十分、長い時には1時間以上はかかるので、第二子の長女が生まれて早々に、わが家では寝かしつけを諦めました。子供を寝かしつけてから家事や自分のことをしようと思うと、早く寝てよ〜とかなりイライラしてしまうし、自分が寝落ちしてしまうと「寝ちゃった……やることが終わっていない……」と朝から罪悪感いっぱいになってしまうのが嫌だったのです。

「子供は早く寝かせるべき」そんな声が周りから聞こえてきそうですが、「何時までに寝かさなくちゃ」と思うと焦るし、子供が寝なければ怒りさえ感じてしまう。これはよくないと思い、寝かしつけではなく一緒に寝落ちすることにしたのです。

そこで役立ったのが、「Audible(オーディブル)」(Amazonが提供する、プロのナレーターによる朗読アプリ)の絵本でした。夜に家事などを済ませた後、私が寝る前の歯磨きをしている間に、寝室を暗くして聞かせたい絵本をセット。私が寝室に入るまでの間、5分から10分程度の短いお話が100個入っている中から子供たちに1〜2つ聞かせています。そうしておくと、うとうとして寝入りが早いというわけです。これはとてもいい買い物だったと思っています。

保育園からの手紙は定位置を決め、夫婦で共有する

保育園からのお知らせは、紙のプリントで配られる場合も多いです。コロナ禍で保育園の行事は減っているものの、小さなイベント時などにはいつもと違う準備物が必要な時もあり、それらはプリントに書かれているので、チェックが欠かせません。

なので、夫婦がお互い手が空いたタイミングでお知らせをすぐ確認できるよう、プリントはリビングの定位置に。分かりやすい場所に置いておくと、お互いプリントを探さず済んでストレスがありません。

リビングのプリント置き場

その時の家族にとっての「最適」を考えて分担する

私たち夫婦は、家事も育児も、家族全体の「最適」を考え、それぞれの「得意」を生かして分担することを心がけています。そして、その時々で家族にとっての最適は変わります。わが家の場合、保育園の送迎については次のような感じで分担してきました。

  • 1.第一子、長男の送迎
    • 朝の送りを夫が、夕方の迎えを時短勤務の私が担当していました。第二子の長女を妊娠後は、つわりの症状が厳しかった私に代わり、夫が朝晩と迎えに行ってくれるようになりました
  • 2.第二子、長女が生まれてから。長男&長女の送迎
    • この頃も朝は夫、夕方は時短勤務の私が分担。長女が少し大きくなって私がフルタイムに戻ってからは、夫がまた朝夕とも担当してくれました
  • 3.第三子、次男が生まれてから。長女&次男の送迎
    • 次男は、長男が保育園を卒業した後に生まれました。この時期も私が時短勤務の間は朝夕で分担。長女が年長の時に私が次女を妊娠してつわりが再開したので、夫が朝夕の送迎を担当してくれました
  • 4.第四子、次女が生まれてから。次男&次女の送迎
    • 私の育休期間は私が夕方の迎えを担当。職場復帰後は現在まで、朝夕とも夫が毎日送迎してくれています

夫が保育園の送迎をしてくれる分、私は、朝みんなを送り出した後は簡単な家事、仕事が終わって帰ってきたら夕飯作りに集中します。

夕飯を作っている間、仕事と送迎で疲れた夫にはしばし休憩してもらい、夕飯作りに目途がついたらキッチンで小さく「今日もお疲れ様!」の乾杯。そんなふうに、相手が何かをしてくれている代わりに自分ができることをするよう、夫婦で心がけながら毎日を過ごしています。


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以上、子供が4人いるわが家の保育園の送迎状況をお伝えしてきました。

家族の構成、子供の年齢や性格などは家庭の数だけ異なりますが、どの家庭であっても毎日ギリギリのタイムスケジュールの中、子供の体調や機嫌を見ながら精一杯対応している毎日だと思います。わが家の12年間の取り組みや、その中で生まれてきた工夫が、小さなヒントになればうれしいです。

著者:ベリー

ベリー

子供4人、フルタイム共働き、都内の60平米賃貸マンション暮らし。家事やごはん作りをラクにしたい。青天井の教育費をかけ過ぎないよう、塾なし家庭学習7年目です。著書に『子供4人共働き・賃貸60㎡で シンプル丁寧に暮らす』(すばる舎)。

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編集/はてな編集部