仕事をする際は、多くの人の役に立つようなことをしたいと考えてきました。人の役に立つ方法には、さまざまなものがあるのですが、建物などに携わる仕事に興味がありました。建物そのものの管理・メンテナンスをするのも重要なことなのですが、もっと細かい作業をしてみたいという気持ちが前面に出ていたことが、職業選択に影響を及ぼしました。
建物関連のメンテナンスは、いつも同じやり方では通用しません。対象となる物の性質に合わせて、やり方を変えていかなければならないのです。そのため、経験したことのない物を処理する場合は、また新しい技術を身に着けることになります。多くの知識が習得できました。設備のメンテナンスは、技術の幅が広がり、自分自身の成長にもつながります。
覚えることのできるスキルが豊富にありますし、人間的にも成長するチャンスが多いため、やりがいを感じられる場面ばかりです。やりがいを意識していなくても、着実にスキルが磨かれていくようになると、自然とやりがいが出てくるのです。スキルが上がれば上がるほど、取り扱うことのできる物の種類が増え、ますます意欲が高まります。
設備のお仕事は長く続けられて、安定した収入を得ることができると聞いて選びました。消防設備士、電気工事士等の国家資格も保有していたため、お仕事にいかせればとも思っていました。設備管理のお仕事は常に必要とされているため、定年まで働けますし、一度経験と技術をものにしてしまえば、将来にわたって食べるのに困ることはないと考えました。
設備管理をする上で、常日頃から安全管理に気を配ることの大切さ、また、ハプニングが起きた場合には、どこに問題が起きているのか、どう対処するべきなのか、そういった迅速な判断能力と技術力が身につきました。また、設備のお仕事は職人の世界でもあるので、上司や同僚との共同作業を通じてコミュニケーションスキルも身についたように思います。
設備のお仕事のやりがいは、「いつも必要とされるお仕事」であることです。専門的だからこそライバルが少なくてすみますし、いつでもどこでも重宝がられます。景気に左右されずに安定した雇用で、働く者にとってはこの上ない職業であると思っています。毎日が勉強で、機械について熟知していなければなりません。経験と勉強が必要ですが、ずっと働ける喜びはとても大きいです。
設備の職種は範囲は広く、空調、衛生などの建築設備、上下水道などの土木設備、消火栓、スプリンクラーなどの消防設備、石油精製、化学などのプラント設備、エレベーター、立体駐車場などの機械設備が代表的です。また全ての分野で電気設備が必要となります。
設備事業は、大企業が行うプラント設備から、中小企業の多い建築工事まで、さまざまな企業や専門業者が業務を行っています。設備技術者となるためには、工業高校、高専、大学の工学系学部を卒業し、設備会社や事業所に就職し、修行を積むのが一般的です。多くの職種では、専門の資格取得が必要になり、在学中に取得できるものから、就業してから取得するものまで、さまざまです。
設備は、現代社会において、かならず必要とされる職種で、技術取得までには、若い時期から長期間の勉強と修行が必要ですが、一度身につけた技術は一生の財産となり、社会の変動や会社の盛衰に対して、身を守る大きな力となります。