共働きでも夫婦ともに「幸せな労働」をしたい 働き方を変え、家事育児を分担するわたしたちのやり方

はじめまして。普段は、主に映画鑑賞記録と幼児の親ばか観察記録をつづったブログを書いている者です。

わたしたち夫婦は、共働きをしながら子育てをしています。そう言うと、よく「大変でしょ」と返されるのですが、わたし自身は「それほど大変じゃないな」と感じています。むしろ、子どもが生まれる前の仕事一筋の頃に比べて、心の平穏度は上がったかも!?

とはいえ、今のように生活が軌道に乗るまでは、働き方をずいぶん変えたり、夫と小競り合い(!)をしたりといろいろありました。今回は、そのあたりのことを書ければと思います。ごく普通の働くお母さんの話ですが、よければお付き合いください。

ハードな職場だけど「なんとかなるだろう」

わたしは新卒で入った会社に、結婚・出産を経た今でも勤めています。

子どもができるまでは、残業時間が長く、毎日がむしゃらに働いていました。仕事仲間が好きで、退勤後は会社の人と一緒に飲みに行き、休日は仕事関係の人とイベントだホームパーティーだとつるんでいました。

そんな環境なので、体を壊して辞めていく人や、合わないと言って辞めていく人もいました。しかしわたしは仕事が好きだったし、「そういうものだ」と思っていたのでそのまま何年も働き、やがて結婚して子どもが生まれました。

果たしてこの環境で、共働きをしながら子育てができるか心配ではありましたが、上司と諸々相談し、最終的には持ち前の深く悩まない性格から「まあなんとかなるだろう」と思っていました。

社会から置いていかれる気がした育休期間


出産後、育休で半年休みを取りました。そして「家でずっと子どものお世話をすること」は、わたしには合わないということが嫌というほど分かりました。

子どもは可愛い。でも、それ以上に「社会から置いていかれる感」が凄まじかったのです。会社での仕事と比較しても、言葉の通じない乳児相手に24時間過ごすことの方がわたしには苦痛でした。「仕事が休みの間に何か勉強しよう」と思っても、意外と何も手がつきません。「育休」っていう言葉にだまされてたわ。むしろ「育働」やんコレ。

これから子どもを持つ人たちに向けて、ネガティブな話はできるだけしないようにしているのですが、新生児から乳児にかけての日々はやはり大変というほかありません。とはいっても、終わってしまえばほんの1年ほどの短い期間で、「この期間こそ楽しい」という話も聞きます(いろんな人がいるなあ)。確かに、生物としては興味深い時期かもしれません。あまりに成長が早く、2日経つと顔つきが変わるほどです。

わたしの育休のあとは、夫が半年育休を取りましたが、子育てに関してはわたしとほぼ同じ感想でした。

出産を経て「働き方」を変えた

育休後はフルタイムで復帰しました。が、以前までのように夜遅くまで働くことはほとんどなくなりました。むしろ定時に帰って、夕日を見ながらビールを飲むこともあるくらいです。

実は、たまたまわたしが子育てを始めたタイミングと、会社が働き方改革を進めたタイミングが運よく一致したのです。今ではワークライフバランスが重視され、効率よく働いて残業が少ない社員も評価される、入社当時だと考えられない状況になってきています。Yesラッキー!

そして、わたし自身が長時間たくさんの仕事をすることよりも、時間内に効率よく仕事して、早く帰る方が幸せになってしまいました。

定時に帰ってピザを焼き、夕日を見ながらビールを飲む。脇では可愛い子どもがキャッキャしている。ちょっと意味が分からないくらい幸福感が高まります。子どもが寝たあとは、映画を一本観たり、本を100ページくらい読んだりする時間もあります。第二の人生って60歳からだと思ってたけど、毎日18時から始まってたんだ。

職場環境の変化は単純に運がよかっただけとも言えますが、「課せられた時間内に働く」という笑えるくらい普通の選択をするだけで、人生の過ごし方ってこんなに変わるというのは大発見でした。文章にすると、なんだか変だけど。「おこめってあるじゃん! 炊いて食べるとうまいんだぜ!」みたいな……。

家事育児はざっくり半分こ 目標は「家族で夕食を食べる」

家事育児は夫と分担して、他の方が毎日10稼働しているところ、わたしは5の日と15の日がある、みたいな調整でやっています。「できるだけ家族で夕食を食べる」ことを目標に動くようにし、それをはみ出せば夫婦で連絡を取り合って対応しています。

とはいえ「夕日を見ながら親子3人で夕食を食べる幸せな日」は毎日ではなく、出張や会合で片親担当制の日もあるし、夕飯・お風呂のためだけに帰ってきて21時から仕事に戻る日もあります。片親どちらかが家事育児を担当するワンオペ制にすると、仕事できる時間は二人合わせて倍になるので、どうしても仕事時間をたくさん取りたいときには平日・休日問わずそうしています。

夫婦とも暇な時期は毎日夕日ビールです。ふはは。あ、夕日は夏だけですね。

ちなみに、家事育児の忙しさに関しては、職住(+教)近接を可能な限りやり、考えられる効率化をできるだけやったところ、けっこう暇になってしまった、という経緯があります。

例えば我が家では、使えるサービスは何でも使い、ルンバやら食洗器やらの家事ロボに投資しています。家事のことでケンカするよりはよほどマシなので、予算の許す限り今後もそういう姿勢でいたいです。

(自分なりのライフハック的なものは、ブログに書いています。何かのお役に立てば……)

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仕事も子育ても楽しむのが、贅沢でなくなるといいな

むかし社会科で「家庭とは労働力を再生産する場である」と習ったような気がしていて(間違っていたらごめんなさい)、わたしはそれをうろ覚えのくせに何十年も心に温め続けています。

家に帰ったら食事が出てきてお風呂に入って寝るだけなら、確かに再生されそうです。しかし、現代日本の一般的な共働き子育て家庭だと、家に帰ってからも働かなくちゃいけない。わたしの実母がちょうどそうで、激務をこなしながら家事も完璧にこなしたい、いわゆる「スーパーおかん」でした。でもイライラしていることが多くて、いつ労働力を再生できるんですかっていう状態でした。

わたしがそこから学んだのは、家事育児を一人で抱え込んだら幸せに労働できないということです。自分のやり方や完成度に固執せず、自分の家事育児に関わってくれる人(うちでは夫)のやり方を尊重し、話し合ったほうが、結果的にはずっとラクです。


30代は、仕事も自分でいろいろとできるようになって楽しい時期だし、逆にいま人脈や知見を広めなければ40代50代での仕事がつらくなるように思っています。一方、子育てにおいても未就学児はとにかく可愛く、学びの天才で、子どもと過ごすのが最高に楽しい時期でもあります。

二つに一つではなく、できればどちらも実りある人生を選べたらいい。それが贅沢な選択ではなくなるように、共働きが急増している今の時代にいい方法やモデルがたくさん作られればと願ってやみません。

著者:glasstruct (id:glasstruct)

poco

子持ちアラサーサラリーマン。共働き子育てや建築デザインなどについて、雑多なブログを書いています。

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