こんにちは、ウラクと申します。
2015年秋に双子のムスメ・ムスコを出産し、「過酷さにまぎれて育児中の記憶を忘れないようにしたい」という思いからInstagramに双子育児の日常を投稿するようになりました。2018年春には仕事に復帰し、現在働きながら育児に奮闘する日々を送っております。
今回、りっすんさんから「双子育児をする上での思い出や、現在の働き方についてぜひお聞きしたい」とご依頼をいただき、改めて双子を妊娠してから、現在のような生活になるまでのことを振り返ってみました。
- 想定外の双子妊娠! 怒涛の育児がスタート
- 双子育児はやっぱり面白い! Instagramの投稿をスタート
- 思いがけない誘いと、復職に向けて家族とのすり合わせ
- いよいよ復帰! 最初は思い通りにできず悩んだことも
- 双子の成長に負けないように、夫婦も一緒に成長していこう
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想定外の双子妊娠! 怒涛の育児がスタート
妊娠が発覚した当時、私は多忙を極める(なんならほぼ深夜帰宅)夫との結婚を機に、新卒入社した会社を退職した頃でした。「子供はもう少し落ち着いてから……」と2人で考えていたこともあり、最初は戸惑いました。後にお腹の子が双子ということも判明。そこからは出産まで慌ただしい日々を過ごします。
なんせ赤子が2人いるわけです。
交互に泣く、寝る、授乳やおむつ替えをしないといけないので、気持ちも体も休まりません。特に夜中はほぼほぼ寝れず状態。「こんな時間に夫を起こすのは忍びない……寝かさないとこの人多分会社に行けないし……」と一人で対応しようとしたこともありましたが、片方が寝たと思ったらもう片方が起きるという無限ループなので、当然一人ではままなりません。
夜泣きのひどいときが一週間くらい続いたときは「もう俺は無理だ~〜~!」「私も無理かもしれない~〜~〜〜!」と夫婦で号泣しながら乗り越えていったのは、今ではいい思い出です。
双子育児はやっぱり面白い! Instagramの投稿をスタート
夜泣きも落ち着いてきた頃、隙間時間に双子の様子を絵日記にしてInstagramにアップするようになりました。
ある日の双子の様子
当時は私、夫、ムスメ、ムスコ、そして私の母の5人で暮らしていましたが、母もフルタイムで働いていたので、日中はほとんど私ひとりで育児をしていました。ひとりで育児をしていると、どうしても子供のことが一番になってしまっていて、私というものがどんどん削れていくような感覚がありました。何が好きだったのかも思い出せない。たまにちょっと外に出ても、何をしたいのかが分からなくなってしまうくらい、消耗してしまっていたんです。
でもInstagramへの投稿を通じて、「あぁ私、絵を描くことが好きだったな」と改めて好きなことを思い出せたし、ちょっと大変だと感じたできごともポジティブに変換できるようになり、かなり気持ちが救われました。
なにより双子育児をしていると、面白い瞬間がたくさんあります。まるで打ち合わせしたかのように同じ寝相になる姿や、片方が起きると、気をきかせて(?)もう片方を起こそうとすることもあったり。子供たちの小さな発見や、感じたことを忘れないために始めたものでしたが、想像以上に反響をいただき、日々のモチベーションにもなりました。
思いがけない誘いと、復職に向けて家族とのすり合わせ
Instagramで日々の投稿を続ける傍ら、私は「働く」ことについても考えを巡らせていました。
双子育児は当然お金もかかります。「また働きたい、いや、働かなきゃ」という思いはあったものの、夫の仕事状況も考えると、以前のように正社員のフルタイム勤務は難しいだろうな……と、最初はパート勤務を視野に入れて仕事を探していました。
そんなある日、予想していなかった転機が訪れます。退職した会社の上司から「戻ってこない?」と声をかけていただいたのです。当時在籍していた部署とは異なる、新しい部署での誘いでした。
初めは、また正社員で会社に属すというのはすごく不安でした。ブランクもありつつ、全く違う仕事をまた始めるわけだから、気持ち的には、もう一度新入社員になるような感覚です。それでも一度辞めた人間に、こんなことを言ってもらえるなんて、きっとなかなかない。そう思い、復帰することを決めました。
しかし、1年目の保活は失敗。このタイミングで実家から引っ越し、母とは離れて暮らすことになります。母はいつも一緒にいたわけではなかったけれど、精神的に甘えられる面は大きかったので、悩んだ末の決断でした。そして2年目の保活、ようやく保育園が決まり(幸運にも2人同じ保育園に入れることに!)、まずは時短勤務で復職をすることとなります。この間、待ち続けてくれた現在の会社には、感謝しかありません。
夜泣きも落ち着いてきた頃からはほぼ家事育児を私が担う状態になっていたため、復職に向け、夫と認識のすり合わせをしていくことに。
そんなときの、とある会話が↓です。
ウラク「これからは、今までみたいに(私がほぼ家事育児をやること)はできないから、分担しなきゃね」
夫「そうなの? ○○ちゃん家は、お母さんが全部やってるみたいだよ」
……夫、悪気はないんです。でも、この意識の差には愕然としました。これは推測になりますが、夫の育った家庭は「お母さんが家のことを全てこなす」環境だったのだそう。そのため、意識的に「父親が積極的に家事育児をやる」ことをイメージしづらかったんじゃないかな、と思います。
それでも私は仕事しながら家事育児も全部…なんて無理!できない! 〇〇ちゃんどんなスーパーウーマンだよ。
ウラク「◯◯ちゃん家はできているかもしれない。でもできている人を例にしないで。私も仕事を頑張って家の収入を一緒に支えたい。その代わり、当然今まで同等の家事はこなせない。悪いけど私には無理なんです。だから、一緒に協力してやっていきたい。仕事・家事・育児をできるだけ50/50(フィフティ・フィフティ)で分担して頑張りたいんだけどどう?」
夫「……そうだよね、協力して頑張っていこう」
夫の仕事が激務ということは知っているので、完全に分担をするのは現実的には難しいです。それでも、復職前に「一緒にがんばろう」という意識をちゃんとすり合わせができたのは、良かったです。やっぱり言葉にして伝えないといけないな、と思いました。
いよいよ復帰! 最初は思い通りにできず悩んだことも
実際に復職して感じたことは、私にとって「外に出る時間」というのは必要だったんだな、ということです。元々Instagramに絵日記をアップし始めたのは、子供たちの成長を記録しておきたい、という思いもありましたが、「外とのつながり」を持ちたい、というのもありました。
家にいたときは、子供たちとずっと長く一緒にいることが、ちょっとつらいと感じることもありました。手をかけてあげられる環境ができているからこそ、「一秒だって目を離しちゃいけない」と追い詰めてしまっていたんだと思います。
もちろん人によっては「離れたくない!」という方もいると思います。ただ私の場合は、強制的に離れる時間ができたことで、自然と「一緒にいられるときは濃い時間を作ろう」と思えるようにもなりました。手をかけたくてもかけてあげられない状況ができたことが、私にはプラスに働いたように思います。
育児が仕事の進め方にプラスの方面に影響していると思うことも少なくありません。以前の私は「仕事が終わらなければ終わらないで、その分残業すればいいし」と、限られた時間の中で取り組む、ということが苦手だったように思います。
でも、復帰してからは「何時までにこれを終わらせよう」と自分で決めるようになり、時間の使い方がうまくなったように感じます。「1週間に1日、子供の都合で休まないといけないかもしれないと思うと、5日あるけど、4日で終わらせる計算で予定を立てよう」など、自分なりにバッファを持って仕事ができるようにもなりました。
ただ、復帰して1年くらいまでの間は、いわゆる保育園からの「呼び出し」で、思うように仕事のリズムがつかめないのがつらかったです。双子の片方が熱を出すときもあれば、両方体調を崩すこともあり、下手すると全く会社に行けない時期も。「せっかく声をかけてもらって仕事に復帰したのに、迷惑をかけてしまっている……」ともどかしい気持ちになりました。
しかし、子供たちも大きくなって、だいぶ呼び出しも減ってきました(今まさに「呼び出し」問題で悩んでいるお父さん・お母さん、もちろん子供によって差はありますがいつか落ち着きますよ……! 私の場合は1年くらいでした)。仕事のリズムもつかめてきて、勤務時間も少しずつ伸ばせています。
不安だった家事育児の分担も、朝は夫が子供たちを保育園に送る、お迎えは私が担当する、平日は炊事洗濯が私に偏るので休日は夫が協力するなど、うまく分散ができつつあります。最初はどうなるかと思っていましたが、夫には感謝しています(それでも、負担がきつくなってきたな、と感じることがあるので、ちゃんと言葉にして相談するようにしています)。
双子の成長に負けないように、夫婦も一緒に成長していこう
いつのまにか仕事に復帰してもう3年目になり、子供たちも秋には5歳になります。仕事と育児の両立は大変なものだとは聞いていましたが、想像以上。それでも想像していたよりも楽しくて、つらくて、それでもやっぱり幸せだと感じる瞬間がたくさんあります。
保育園に預けている間に私の知らない間に新しいことを覚えてきて、迎えに行くとそれを話してくれる。子供たちの成長にびっくりしますし、「私も子供たちに負けずに、がんばろう!」という原動力にもなります。不定期ではありますが、Instagramの絵日記更新もできる限り続けたいと思っています。
わが家の場合は育児の大変さも、感動もふたり分。一緒に産まれ、同じ時間を過ごすふたりですが、やっぱりそれぞれ違う面もあれば、呼応するような瞬間もあるのです。そんな双子育児でしか見られないような子どもたちの関わり合いをリアルタイムで見られるのは、なんとも言えないお得感があります(笑)。双子の成長に負けないように、私たち夫婦も成長しなきゃね!
著者:ウラク