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苦手な上司や同僚との付き合い方 3つの実例でコミュニケーションの工夫を紹介

苦手な上司や同僚との付き合い方 3つの実例でコミュニケーションの工夫を紹介


仕事をする上では、たとえ「自分とは合わない」と感じる相手であっても、コミュニケーションを取らなければならない場面が多々あります。

会社員でブロガーの知佳さんは、これまでさまざまなタイプの「苦手な上司や同僚」と接する中で、相手となるべくうまく関わっていく方法を探ってきたそう。

心理的な負荷を減らしつつ、仕事をスムーズに進めるためのヒントを教えていただきました。

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私は、昔から読書やドラマが好きな子どもだった。登場人物の表には現れない感情の動きや思考を、文字や映像から想像して楽しんでいたんだと思う。

だから、といってはやや拙速だが、私は他者の行動の背景に潜む感情を想像したり、思考パターンを予想したりするのが好きだ。

特技というよりは趣味に近く、誰かとコミュニケーションを取る際には無意識にそういったことを考えている。そして最近、これが意外と仕事において「苦手な人と接する」上で役立っているのでは......!? と感じることが増えた。

まずは「苦手な人」の言動を観察してみる

💡POINT
  • 「自分の仕事の進捗」を優先するとコミュニケーションはうまくいかない
  • 日頃から相手の行動や言動を観察すると、対策のヒントが見える


社会人になると、苦手な人と接しなければならない機会は増えるばかりだ。仕事で関わる相手の年代や価値観、立場はさまざまなのだから、当然といえる。

かくいう私も、たびたび「この人、合わないな……」という場面に出くわしてきた(そして、ほぼ確実に相手もそう思っていただろう)。特に社会人になった当初は、うまくいかないことが多かった。

しかし入社して数年たった頃、私自身が「自分の仕事を進めること」ばかり考えていたのも、コミュニケーションがうまくいかない要因の一つではないかと思うようになった。そうして、もっと「他者の感情や思考を踏まえて動く」必要があるのではないかと考えた。

「苦手な相手がなぜ嫌な言動をしてくるのか」を考える

そのためには、日頃からある程度、相手のことを把握・認識しておく必要がある。

例えば「今日はあいさつした時に機嫌が良さそうだったな」とか「今日は珍しくネクタイをしているから、重要な会議か商談があるのかもしれないな」といったことを想像してみる。

相手の些細な言動や態度などの観察(会議で反論された時のリアクションとか!)、実際のコミュニケーションなどを通じて、相手の思考や感情、今の状況などを想像するヒントをストックしておくのだ。

相手の言動に違和感があったとしても、まずは一旦受け止めて「なぜそのような言動を......?」と想像しながら向き合うことで、合わない人とうまくやるコツが自分なりに少しずつ分かってきた気がする。

【実例】苦手な上司・同僚との向き合い方

💡POINT
  • 【ケース1】キツくて厳しい上司:共通のゴールを示す
  • 【ケース2】マイクロマネジメント上司:進捗報告は「先回り」で
  • 【ケース3】プライベートに踏み込んでくる同僚:一定しゃべらせて満足させる


では、実際に私が「苦手だ」と感じる相手とどのようにコミュニケーションを取ってきたのか。特に印象に残っている3つのケースを紹介したい。

ケース1「キツくて厳しい上司」

キツくて厳しい上司

私の現上司は、社内でも有名な厳しいタイプだ。

明晰な頭脳を持つ一方で、相手に正論を突きつけキツい物言いで追い詰める。私自身「そんなに人を追い詰めて楽しいですか!?」と叫びたくなったことは数知れず。

一体、何が上司を鬼にしているのか。私なりに観察&想像した結果、どうやら「常に最善の結果を出したい」という一心で爆走しており、悪意なく人を追い詰めまくっているのでは……という推測に至った。

とすると、この人とうまくやるには「いい仕事をする(姿勢)」を見せれば活路があるかもしれない! そう思い、早速上司に二人でのミーティングを申し入れて、以下のことを伝えた。

  • 自分も常にいい仕事をしたいし、やるからには最善の結果を出したい。日々の指摘は的確でありがたいし、今後もよろしくお願いしたい
  • しかしわれわれのパワーバランス、経験や能力差を鑑みると、今のコミュニケーションはやや攻撃的に感じて萎縮してしまう。つまり、私たちがいい仕事をする上での障壁になっている
  • 今後、私があなたの言い方や表現にとまどったら、極力その場で伝えていく。受け止め方、伝え方の認識を2人でそろえていきたい

今思うと、ひと回り以上も年上かつ当たりが強い上司に対して、大胆なアプローチだったのかもしれない。

が、当時は「やられる前にやらねば」というような気持ちで必死だった。そして必死さが功を奏したのか「良い仕事をするために」というメッセージが刺さったのか、2人のコミュニケーション改善サイクル(仮称)は受理され、絶賛改善中だ。

ケース2「マイクロマネジメント上司」

マイクロマネジメント上司

新人から数年お世話になった以前の上司は典型的なマイクロマネジメントタイプで、正直うっとうしいと感じることが多かった。

目立った進捗がない案件にいきなり「あれどうなってる!?」と聞かれては、キリの悪い報告しかできずああしろこうしろと言われ「タイミングが悪いんだよ〜〜!」と歯噛(が)みする日々。

「自分だって忙しいはずなのに、なぜわざわざ時間を割いて部下の仕事をこまごまと見張りたいんだろう?」と思いをはせた結果「有事に責任を取る立場として、部下の業務進捗をしっかり把握したいんだろう」と推測した。

とすると、進捗さえ適切に伝わっていればよい。いきなり「あれどうなってる?」と聞かれると噛み合わないけど、あらかじめ報告するタイミングを握っておけばこちらも準備ができてスムーズに対応できるのでは?と思い、名付けて「『あれどうなってる?』撲滅作戦」を実行した。

具体的には、以下のような流れだ。

  • 聞かれてから報告するのではなく、何をするにもまず自分から報告に行き、先にざっとアドバイスをもらっておく
  • 今後予定している進め方、次回の報告タイミングを伝えておき、要所で上司の意見をもらいながら進める意思を示す


今思えば、新人というだけで不安要素だろうし、過干渉くらいでありがたかったように思う。あらためて書き出してみると、社会人として基本の報連相にすぎなかったのかもしれない。

でも、自分から報告に行くことで狙ったタイミングでアドバイスがもらえるし、ゲリラ報告を求められることもなくなり、仕事がうまく回るようになった気がする。なんやかんやで上司からも「コイツは自発的に報告に来るからほっといてOK」という信頼(?)を勝ち取ることができた。

ケース3「プライベートにやたら踏み込んでくる同僚」

プライベートにやたら踏み込んでくる同僚

そんなに関係が深くないのに、やたらと業務以外の話をしたがる同僚。あなたの周りにもいないだろうか?

休日の過ごし方やパートナーの有無といったプライベートをはじめ、職場メンバーのうわさや悪口など、中学生か? というようなトークテーマを持ってくる人。上司ほど明確な利害関係があるわけじゃないので割り切って距離を取るのもありだけど、一方でこういうタイプは周囲を巻き込むので敵に回すと一層面倒でもある。

そこで、デリカシーのなさに腹が立ちそうな気持ちをぐっとこらえて、少し見守ってみた。すると、結局この人は「自分の話を聞いてほしい」という願望がベースにあるのではないかと気付いた。

こういうタイプは、話しかける相手の状況や意見には本質的には興味がなかったりする。なので自分への質問には適当に薄く返事をしてかわしつつも「そっちはどうなの?」「あなたはどう思うの?」などと、相手が一定満足するまでしゃべらせる方向に誘導して流すようにしている。

「苦手な相手とうまくやる=自分が我慢する」ではない

「苦手な相手とうまくやる=自分が我慢する」ではない

私はこんな感じで「この人はなぜそんな言動を?」と都度考え、苦手な人との接し方を工夫してきた。

仕事をしていると、合わない人ともうまくやることが求められる。しかし私は、この「うまくやる」というのは「我慢する」とは似て非なるものだと思っている。

我慢すると「なんで私だけが」という新たなストレスが生まれてしまう。だからこそ「自分にとっても相手にとっても納得感(メリット)がある改善方法」を考え、実行していくことこそが、本当の意味で「うまくやる」だと思う。

ただこれは、私が今まで出会った苦手な人に対して「自分とは合わないだけで、根っからの悪い人ではない」と思えたからだ。

コミュニケーションを試みる中で、自分の心身に危害を及ぼすような相手なら、毅然とした態度で適切な対応を取る必要がある。「うまくやる」ことが無理な相手に出くわした場合は、無理せず速やかに、然るべき場所に相談してほしい。

編集:はてな編集部

著者:知佳

知佳

都内在住、自分の幸福のため仕事に買い物に観劇に尽力するしがないOL。
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