介護職を選んだ理由は、私が小さいころからおばあちゃんっ子だったからです。一緒に住んでいたわけではないですが、共働きの両親に変わり、おばあちゃんは私と一緒に過ごしてくれました。そんなおばあちゃんのような人を支えられるようになりたいと思い、福祉系の学校に進み、施設介護の現場から高齢者の皆さんを支えられるような仕事をしようと思いました。
学生時代に資格を取り、有資格枠で介護職についています。施設によっては資格がなくても仕事ができますが、資格があるとやはり仕事の幅が広がり、将来のステップアップにつながります。介護職として人生経験をさまざまに積んだ利用者のみなさんと接し、人と真剣に向き合う度胸と、何事にも諦めないで丁寧に進めていく忍耐がつきました。
やりがいは大きく二つあります。一つ目は、利用者さんの笑顔にあえることです。介護の仕事は嬉しいことも悲しいこともたくさんありますが、笑顔をいただけると本当にうれしい気持ちになれます。二つ目は、利用者さんとのやり取りや多職種とのかかわりや実技の講習会を受けることによって、自分の技術や精神の成長を感じることができることです。
祖母を介護しているときに、とても悩んでいることがありました。それは、衣服の着替えです。お風呂上りにパジャマの袖を通そうとするととても嫌がり、肩や腕が痛いと訴えてきました。介護する側、される側ともに無理の無い方法はないのかと思っていたときでした。新聞の折り込みチラシに載っていたホームヘルパーの養成講座が目にとまり申し込んだ、という出来事がこの仕事を始めるきっかけでした。
実務的なこととして、要介護者の負担の少ない着替え方や、車いすの使い方、お風呂の入れ方などがあります。メンタルな部分では、体の自由がきかない方の気持ちになって要望を傾聴するおおらかな気持ちを持つことや、たくさんの方と触れ合うので、ある程度のコミュニケーション能力は身につきました。とにかく自分自身が健全でなければ人の介護をすることは難しいのではないかと思います。
ありがとうと直接言ってもらえることです。どんな仕事でも、誰かの役にたっているはずです。ヘルパーの仕事は、直接そんな感謝の気持ちを感じることができます。体力的にはきついと感じることがあっても、やはり「ありがとう、またきてね。」の一言がうれしくてたまりません。
介護職は、高齢者や障害者の日常生活を支援する仕事です。食事や入浴、排泄などの身体介護や、掃除や洗濯などの生活援助を行います。これらの仕事内容は、利用者の状態や介護施設の種類によって異なります。
ヘルパーは、介助や介護を必要とする高齢者や障がい者の自宅に伺い、様々なお手伝いをします。身の回りの世話や食事の準備、掃除、買い物などの家事を行い、社会参加や趣味の活動の支援も行います。また、心理的なサポートやコミュニケーションの助けも提供し、クライアントの安全と快適さを確保します。
高齢化社会が進む現代において、介護職・ヘルパーは必要不可欠な存在となっています。高齢者や障害者の自立支援を行い、社会生活の維持をサポートする重要な役割を担っています。