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70年代のニュー・ジャーマン・シネマを生み出したひとりであり、現代映画を代表する映画監督であるヴィム・ヴェンダースが、公共トイレの再設計に取り組む渋谷区のプロジェクト「THE TOKYO TOILET」を題材に物語を作り上げ映画化。公衆トイレ清掃員として働く平山さんというフィクションの存在をドキュメントのように映し出したこの作品は、ヴェンダース監督の最高傑作との呼び声も高く世界80ヶ国以上での配給が決定。第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にも正式出品され、主演の役所広司は、最優秀男優賞を受賞した。東京・渋谷。同じ時間に目覚め、同じように支度をし、同じように働く。そんな毎日を過ごすトイレ清掃員の平山は、繰り返しに見える日々に、同じ日は1日としてなく、毎日を新しい日として生きていた。木々を愛し、木々がつくる木漏れ日に目を細め、その生き方は美しくすらある。そんな平山に思いがけない出来事がおきる。それが彼の過去を小さく揺らすのだった…。