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2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロが、1982年に発表し、王立文学協会賞を受賞した長編小説デビュー作を映画化。舞台は、戦後まもない1950年代の長崎と、1980年代のイギリス。異なる時代と場所が交錯しながら、ある秘められた“記憶”を紐解いていくヒューマンミステリー。監督は、『ある男』で高い評価を得た石川 慶。メインキャストには、広瀬すず、二階堂ふみ、吉田 羊を迎え、女たちが抱える嘘とその人生を描き出す。1980年代のイギリス。日本人の母とイギリス人の父を持つニキは、大学を中退し作家を目指していた。彼女は、戦後長崎から渡英してきた母・悦子の半生を作品の題材にしたいと考え、執筆のために母のもとを訪ねる。これまで過去について伏せていた悦子だったが、娘の強い願いに応え、ついに口を開く。語られたのは、戦後復興期の活気あふれる長崎で出会った、佐知子という女性とその幼い娘とともに過ごしたひと夏の思い出だった。初めて聞く母の話に心を揺さぶられるニキだったが、その内容に食い違いを感じ始める。そこには思いがけない真実が隠されていた――。