知ったかぶり47

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2021.06.17

知ったかぶり対談 第四十五回:東京都③土曜の昼は山田うどん

デイリーポータルZがいろいろな場所で取材してきた記事を読むことで、その県の出身者に負けないくらいに知ったかぶりできるんじゃないか。それが知ったかぶり対談です。

今回は東京都。東京都出身のトレイルランナー松原浩二さんに話を聞きました。インタビューはデイリーポータルZ編集部安藤が担当します。

府中、青梅、ときどき福生

  • 松原さんと僕は山の中を走るトレイルランニングという競技をやっていまして、これまでもいくつかのレースでともに戦ってきました。松原さんはランナー仲間の間では「アニキ」と呼ばれているので、今回の対談でも「アニキ」と呼ばせていただきます。アニキ!

たぶん夜通しどこかの山を走った時の写真だと思います。僕たちはそういう変わった競技をやっているんです。

たぶん夜通しどこかの山を走った時の写真だと思います。僕たちはそういう変わった競技をやっているんです。

  • ではアニキ、よろしくお願いします。アニキは東京のどのあたり出身なんですか?

  • 生まれたのは東京の府中市です。アジア最大規模の競馬場「府中競馬場」がある町です。でも生まれて半年で青梅市に引っ越したので、しょうじき府中の記憶は全くないんですが。

競馬場を走る方法より

記事:競馬場を走る方法より。

  • もともと実家が府中だったんですか。

  • 両親は港区と江戸川区だったんですが、親父がどうしても府中競馬所の近くに住みたい、ということで、嫌がる母を説き伏せて府中に引っ越したと聞いたことがあります。

  • すごい。昭和の将棋指しみたいだ。

  • まあ、だからずっと東京ですね。なので僕には田舎がないんです。夏休みとか正月になると東京の団地の子どもたちってみんな田舎に帰っちゃうから、遊べる友だちが誰もいなくなるんですよね。

  • なるほどー。地方出身の僕らからすると東京生まれ東京育ちって憧れみたいなものがあるんですが、子どもにしてみたら田舎の有無は大きいですもんね。青梅にいた頃は何をして遊んでたんですか。

  • 多摩川で泳ぐか釣りするか、あとは野山を駆け回っていましたよ。青梅まではギリギリ関東平野なんですが、僕の家から少し行くと山だったので。

  • それで今でも山を走ってるんですね。つながりました。僕は愛知の平野部出身なので、山って遠くに見えるもの、としか印象がなかったんです。だから平地を走るマラソンが専門なんです、きっと。

  • 山は身近ではあったんですが、青梅にいた頃は山にはそんなに興味なかったんですよね。

  • え!

  • 子どもの頃は山とか川で遊ぶけど、思春期になると新宿とか繁華街に行きたくなるじゃないですか。

  • まあね。青梅からだと新宿にも出やすいですもんね。

  • 中学くらいになると新宿で遊ぶのがステイタスでした。

  • 不良だ。中学で新宿は怖くなかったですか。

  • 小学校までは立川で遊んでましたね。今思えば新宿も怖いけど、途中に福生というさらに怖いところがあって、子どもの頃は親に福生にだけは行くなって言われてました。大人になってからは飲み歩いてたけど。

これは立川。記事:アートの一部となって記念写真を撮るより。

これは立川。記事:アートの一部となって記念写真を撮るより。

  • 福生に米軍基地があるから、青梅線には米兵が乗ってるのが当たり前の光景でしたね。友だちが米兵と喧嘩してたなあ。

  • 思い出話に出てくる「友だち」はだいたい自分、という説がありますよ。

  • 想像にお任せします。

東京の山はゆるくない

  • アニキも僕もトレイルランナーなんですが、デイリーポータルZでもライター松本さんが山好きでして、よく東京近郊の山の記事を書いています。たとえばこれ

記事:長野県から東京まで山を歩く、奥秩父主脈縦走より。

記事:長野県から東京まで山を歩く、奥秩父主脈縦走より。

  • これすごいなー、いつかやりたいと思ってたんですよ。最初の瑞牆山と最後の雲取山には登ったことあるんだけどな。記事は軽い口調で書いてるけど、いざやるとなると相当の鍛錬が必要かと…。

  • 東京って西の方は意外なほど山深いんですよね。

  • そうですね、東京って東は江戸川区から西は奥多摩の雲取山までと、広いし景色もまったく違うんですよね。僕が育った西のエリアはとにかく自然が豊かで、一歩足を踏み入れると野生動物に遭遇する、みたいな環境でしたね。

  • 次の記事も東京だけどぜんぜんゆるくないですよ。

記事:東京の最高峰でゆるく冬キャンしてきたより。

記事:東京の最高峰でゆるく冬キャンしてきたより。

  • 全然ゆるくない。それどころか油断すると死ぬやつですね。そうそう、記事の中で松本さんが使ってるホットサンドメーカーには僕も去年からはまりまして。

山好きはホットサンドメーカーにはまる、という流れがあるのだろうか。

山好きはホットサンドメーカーにはまる、という流れがあるのだろうか。

  • こんな前から使いこなしてるのすごいなと。

  • そうですね、松本さんのこの記事がホットサンドメーカーのブームに火をつけたと思ってます。

記事:新メニュー「ホット挟まない」がホットサンドを超えたより。

記事:新メニュー「ホット挟まない」がホットサンドを超えたより。

  • 2016年!かなり先取ですね。僕なんかまだまだひよっこですわ。

  • 松本さんは僕たちが普段お世話になってる「ジオグラフィカ」という山歩きアプリの作者でもありますね。

スマホアプリ「ジオグラフィカ」にはいつもお世話になっています。

スマホアプリ「ジオグラフィカ」にはいつもお世話になっています。

  • ジオグラフィカはマジでお世話になっていて、先日緊急事態宣言が延びて中止になった「彩の国100マイル」の練習の時にも相当お世話になりました。

  • 僕らがエントリーして練習に励んでいたレースですね。僕はこれで2年連続エントリーからの2年連続の中止です。

  • ほんと、なんとかしてほしい。レースがないとモチベーションが下がって練習しないんですよね。あ、彩の国のレースは飯能なので青梅の隣町ですよ。

土曜の昼は山田うどん

  • 地元の食べ物とかってどうなんですか?

  • 山菜とか川魚とか、青梅の郷土料理ってあると思うんですけど、僕はあまり食べてこなかったかなあ。

  • まあそのあたりは若いころは食べないですよね。

  • 思い出すのは山田うどんですかね。小学校の頃は土曜日が午前中で終わりで給食がなかったじゃないですか。うちは共働きだったから、土曜の昼はよく近くの山田うどんに行ってました。

  • 奥武蔵といえばうどんですからね。

  • 記事:埼玉・飯能はうどん店密集地帯!紀行より。

    記事:埼玉・飯能はうどん店密集地帯!紀行より。

    • そうそう、青梅の北は、もうすぐ埼玉ですから。

    • 来年はレースに出たいですね。それまで頑張って練習しましょう。

    • やりましょう!

    松原さん、ありがとうございました。

    【次回予告】次回は7月29日公開予定です!

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松原浩二(まつばらこうじ)
松原浩二(まつばらこうじ)

東京都出身。会社員でありながらトレイルランナー、かつロックンローラー。

安藤昌教
安藤昌教

デイリーポータルZ編集部
1975年生まれ。愛知県出身。
前職は国立研究所にて高速炉の研究に従事。その後、氣志團バックダンサー、コーヒーショップ経営、等を経てデイリーポータルZ編集部に。
ものをむかずに食べる「むかない安藤」としての活動も8年目に突入。

今回話題にもならなかった東京都の記事(デイリーポータルZのサイトに移動します)

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