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2019.09.19
知ったかぶり対談:とくべつ編②居ぬきで牧場を始めるのはどうなのか
デイリーポータルZがいろいろな場所で取材してきた記事を読むことで、その県の出身者に負けないくらいに知ったかぶりできるんじゃないか。それが知ったかぶり対談です。
今回はとくべつ編として、「投稿頼りの旅」を担当してくれているライター地主くんにお話を聞きました。インタビューはデイリーポータルZ編集部安藤が担当します。
地主くんが取材した記事はこちら
群馬編:群馬にはじっくり育てたイノブタと味噌とロマンがある
福井編:福井は田んぼの中に猫がいて妄想彼女が生まれた地
宮崎編:南国の雰囲気が漂い、馬が走り、田の神が微笑む宮崎を旅する
どこへ行っても誰かの地元
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地主くんにはこれまで群馬、福井、宮崎と旅してきてもらいましたが、それぞれどうでしたか?行ってみて住みたくなった県はあった?
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どこも面白くて、住めるものなら住みたいなって思いましたよ。でも日本海が好きなので、ひとつ選ぶのならば福井県ですかね。県民の幸福度も高いっていうし。
日本海いいよねー。
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福井は地主くんの代表作、一人デートの発祥の地でもあるんですよね(カップル撮りで写真は幸せになる)。もはや第二の地元と呼んでしまってもいいのでは。
2012年の記事です(カップル撮りで写真は幸せになる)
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じつはそんなに何度も行ったことはないんですけどね。一人デートの企画が7年前でして、帰ってきたなという感慨はありました。
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福井は7年で変わっていましたか?
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銅像のツヤがなくなっていました。
こちらは2019年の記事(福井は田んぼの中に猫がいて妄想彼女が生まれた地)
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いろいろなところに行くと、どこへ行っても地元の人がいて、それぞれに生活があるっていうのが当たり前なんだけど不思議に思いませんか。
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電車から見える風景のすべてに生活があって、そこを地元にして人が住んでいますからね。
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地元の人がいない町ってあるのかな。
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歌舞伎町とかじゃないですか。
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そうか、都会は外から来た人の方が多いのか。
転勤族は地元が増える
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地主くんはもともと九州の出身ですよね。地元には帰っていますか?
地主くんの地元、福岡の資さんうどん(北九州の「資さんうどん」が美味しすぎる)
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今年はまだ帰っていないんですよね。僕の場合、地元っていっても父が転勤族だったので、今の実家には僕は住んだことがないんですよ。特に小中高と引っ越しが多かったから、そういう意味では地元がないとも言えるし、逆に地元がたくさんあるとも言えます。
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実際はたいへんなんだろうけど、うちは地方公務員だったので引っ越しにはちょっと憧れましたよ。
転勤族だった地主くんのお父さん(ボタン一つで助かる若者がいます)
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確かにたいへんなことも多いですけど、引っ越しのたびに周囲の環境をいったんリセットできるっていうのは好きでしたね。今でもできるんだったらいろんなところに引っ越して住みたいですから。
居ぬきで牧場を始めるのはどうなのか
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次に引っ越すならどこがいいですか?
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広いところが好きなので北海道ですかね。
北海道が好きなんです(北海道で野生のクマを目撃する)
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今の地主くんの働き方だったら北海道いいんじゃないですか。たまに遠地に取材に行って記事を書きためて、その他の時間は農業とかやれるし。
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憧れますけどね。でも海外に行く場合、どうしても羽田とか成田から飛行機に乗ることになるじゃないですか。地方に住んでいると、まず東京まで行くのが旅なんですよね。
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なるほど。知り合いの実家が北海道で牧場をやっていたんだけど、ご両親が高齢でもうやめてしまうので、お前継がないかって言われたことあります。
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いま多いみたいですよそういう話。高齢化して農業とか牧場とか、続けていくのが難しいけど跡継ぎもいない、みたいな。
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いきなり経験なしに居ぬきで牧場やるっていうのは、やっぱり難しいんですかね。
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どうなんでしょう。牧場は設備投資に金かかるって聞きますけどね。ほら、農機具って数千万とかしちゃうじゃないですか。ローン組んで払っていくみたいなんですけど、払い終える頃には新しい機械買わなきゃいけないらしくて。
いきなり牧場経営は可能なのか(本場・北海道のソフトクリームを食べ尽くす)
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牛は生き物だから放っておけないしね。
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台風が来たり病気が流行ったりしたらどうしよう、とか。心配はつきないですよね。その点、種農家は安定してるって聞いたことあります。
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種なら北海道行かなくてもできそうな気がしてきたぞ。
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僕らこのくらいに知識がないですからね。うかつに手を出さない方がいいんでしょうね。
全県制覇を目指します!
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「投稿頼りの旅」はどうですか?
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みなさんからの投稿に頼り切って行き先を決めているので、自分だとまず行かないだろうなって場所に行けるのが面白いですね。でももう30県近く行ってますよね。後半戦じゃないですか。
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そんなに行ってますか。
前回の宮崎県が第二十七回でした。
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行ってましたね。
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全県制覇したらたぶん達成感あるんじゃないかと思うんですけど、僕は最近になって加わったからまだ3県しか行ってないんですよ。これ、最後までやっても僕だけ達成感が得られないやつなんじゃないかと不安です。
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2周目という可能性もありますよ。
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まさかの永久ぐるぐる!
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まずは全県制覇めざしてひとつひとつ達成感を出していきましょう。地元の人頼りの旅をお願いしている小堺さんが忙しくなってきたとのことで、しばらく僕が行くことになったんですよね。がんばっていきましょう。
小堺さんが復帰するまで安藤が代役を務めます
(山形市で一番人気なのは大学の学食とそこから見る美しい夕焼けだった)
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毎回気に入ったら住む、くらいの気合で行きたいと思っています。
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住んでもいいですよ。
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だからうかつに引っ越すのだめだってさっきも言ってたじゃないですか。
地主さん、ありがとうございました。
【次回予告】次回は新潟県を知ったかぶります!(10月17日公開予定)
他の記事を見る- 地主恵亮
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ライター。1985年福岡生まれ。
基本的には運だけで生きているが取材日はだいたい雨になる。 深刻な友達及び彼女不足により、2012年より一人なのに彼女がいる風の写真を撮り始め、一人でもキラキラして逆に眩しいとすら感じる生活を送る。 2014年より東京農業大学非常勤講師。 著書に「ひとりぼっちを全力で楽しむ」(すばる舎)、「妄想彼女」(鉄人社)など。
- 安藤昌教
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デイリーポータルZ編集部
1975年生まれ。愛知県出身。
前職は国立研究所にて高速炉の研究に従事。その後、氣志團バックダンサー、コーヒーショップ経営、等を経てデイリーポータルZ編集部に。
ものをむかずに食べる「むかない安藤」としての活動も8年目に突入。むかない安藤
https://www.youtube.com/playlist?list=PLI3lg7RZciQwJbfwfbzoo-ntIQV5IAEYhデイリーポータルZ編集部としてのプロフィール
https://dailyportalz.jp/writer/kijilist/212