パートの給料いくらもらえる?働き損ってなに?

収入額に応じて税金や保険料が引かれることを知ろう

子育てが落ち着き時間に余裕ができると、パートで働くことを考え始める主婦の方は多いようです。
実際にパートで働き始めると、気になるのは給料。
「できるだけ稼ぎたい!」と思って無計画に働いてしまうと、思わぬ損に繋がることも。
目標金額を設定し、あなたにピッタリな働き方を見つけましょう。

扶養内で賢く稼ごう

厚生労働省が発表している「毎月勤労統計調査」によると、パートタイム労働者の月給は平均で96,242円(事業所規模5人以上、令和元年5月確報)。
少ないと感じましたか?パートで働く方はあえて少なくなるように労働時間を調整していることが多いんです。
その理由は「扶養内」で働くため。
収入がない、または少ない方を家族として養っている方は、税負担が軽減されたり、会社から家族手当を支給されたりと、経済的な負担を軽くすることができます。

具体的には、夫(世帯主)が年間所得1,000万円以内で妻(扶養者)の収入が年間103万以下の場合、納税額が38万円軽減される配偶者控除が適用になるため節税が可能です。
配偶者の収入によって、段階的に軽減される税金が少なくなりますが、働き損になることはありません。

しかし、会社から扶養手当が出る場合、配偶者の年収が103万円以内の従業員を対象に支給する企業が半数以上だそうです。
配偶者の年収が103万円を超えてしまうと、この支給を受け取ることができません。
たとえば、世帯主の勤める企業の扶養手当が1万円の場合、世帯主が1年で受け取る扶養手当は12万円です。
もし、配偶者の年収が103万円を1万円でも超えてしまうと、この12万円が支給されません。
1万円を得ても、12万円を受け取ることができず、11万円のマイナスになります。

こういった、マイナスの発生を防ぐため、103万円以内に収まるよう働くパートの方も多いのです。
企業から支給される扶養手当の基準を確認し、それから労働時間を決めることも検討してください。

●万円の壁とは?

世帯主の扶養から外れること以外に、ご自身の給料にも収入額に応じた負担が発生します。
パートの給料について調べると、よく「●万円の壁」という言葉を見かけますね。
これは「このラインを超えると働き損になる」という意味で使われているそうですが、実際のところどうなのでしょうか?

【100万円の壁】
住民税が発生するライン。
その年の1月1日時点で居住していた都道府県、市区町村それぞれに納税します。
自治体によって課税対象になる所得額は変わりますが、100万円以上が一般的。
納税額は昨年の源泉徴収票をもとに決定され、6月から翌年5月まで12回に分割して徴収されます。
今年の給料がなくても、昨年の給料で納税額が決まることに注意しましょう。

【103万円の壁】
見込みの年収が103万円を超えると所得税が徴収されます。
残業などで通常よりも給料を多くもらっていた場合や、逆にシフトを減らし少なくもらっていた場合など、見込みの年収と実際の年収に差が出ることがあります。
それを調整し、払いすぎた所得税の還付を受ける、または足りない分の追納をするのが年末調整です。

【106万円の壁】
こちらは、実際には月の給料が88,000円以上となる場合なので、厳密には1,056,000円の壁です。
入社時、雇用契約の内容によって決定されるので、時間外労働は対象外。
雇用契約書の内容にもとづき、以下の5つの条件を満たす場合は社会保険へ加入する義務があります。
1.会社の従業員が501人以上
2.1週間あたりの所定労働時間が20時間以上(1カ月単位の場合は、1カ月あたり約86.6時間)
3.雇用期間が1年以上を予定している
4.学生以外(夜間・定時制は除く)
5.月の給料が88,000円以上

【130万円の壁】
交通費や各種手当を含めた年収が130万円を超える見込みになると、前述の条件に関わらず、社会保険へ加入することになります。
また、世帯主の扶養を外れるため、世帯主は企業からの扶養手当を受けられなくなります。
社会保険への加入は、将来もらえる年金が増えるなどのメリットもありますが、実際に受け取る給料は大幅に下がります。
加入するメリットよりもデメリットのほうが大きいと判断し、この壁だけは超えないようにする方が多いようです。
130万円を超えるとおよそ2割が税金や保険料として徴収されてしまうので、もし超えてしまうようなら153万円以上になるように調整しましょう。

目標金額に合わせた働き方をしよう

難しい税金や保険料のルール。計算方法も複雑でややこしく感じるかもしれませんね。
これらを理解し、働き方をしっかりとコントロールすれば節税することができます。
パートとして働こうと思っている時間、勤務先の時給、交通費などをしっかりと把握して、この職場でいくら稼げるのか、まずは計算を。
その結果に応じて労働時間を調整し、働き損にならない目標金額を設定しましょう。

※この記事は2019年10月現在の情報で執筆しています。

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