フルタイムのパートで積極的に働くメリットとデメリット

時給1000円・週5日の仕事に就いたら?

子どもの教育費、家のローン、老後の貯蓄など、悩みのタネはいつも“先立つもの”。
いっそのこと扶養を離れてフルタイムで働いてみようと考えているパート主婦も多いでしょう。
けれど、 “働き損”が怖いし、ブランクがあるからフルタイム勤務が勤まるか自信がない……。

今回は、フルタイムのパートに就いた場合のメリットとデメリットについて考えてみます。

扶養範囲内→フルタイム勤務になったら

配偶者控除の改正によって、扶養範囲内で働ける年収の額が引き上げられました。現在も夫の扶養内で働いているパートが多い一方、制約がなければいまよりもっと働きたいと考えている人も多いと思われます。

仮にこれまで扶養範囲内(1日5時間・週3日)で働いていた人が、フルタイム(1日7時間・週5日)の仕事に切り替えた場合、どのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。

いままで
1日5時間・週3日勤務(扶養範囲内)
↓↓

これから
1日7時間・週5日勤務(フルタイム)

扶養から外れるとどうなる?

まずはフルタイムで働く場合のデメリットから見てみましょう。

・社会保険加入+所得税の負担も
最初に多くの人の頭をよぎるのが、扶養を外れることへの不安と、 “働き損”になるのではないかという懸念でしょう。

主婦のパートには一般的に、「150万円の壁」、「130万円の壁」などと、さまざまな“壁”があるといわれ、多くの人が扶養の範囲内におさまるよう労働時間を調整してきました。

しかしフルタイムで本格的に働くとなると、夫(世帯主)の税金が上がるとともに、妻自身にも所得税や住民税がかかり、さらに一定の条件が満たされれば社会保険の加入も義務づけられます。そのためいまより多く働いても手取り額が減ってしまう、いわゆる“働き損”になってしまうケースがあります。

“働き損”にならない金額については、夫(世帯主)の年収や勤務先の規模、子どもの年齢などによって変動するので一概にはいえませんが、だいたい年収100万円台後半(160万円~170万円程度)がひとつの分岐点になると考えられます。

フルタイムパートに就いた場合の年収をちょっと計算してみます。仮に時給1000円で週5日・1日8時間勤務(休憩1時間)で働くとすると、168万円。これに交通費などを足すとざっと170万円が額面の年収となります。ちょうど分岐点にあたり、これまでとは異なり勤務時間を気にせず働ける金額です。

・時間がなくなる
ほぼ会社員と同じような勤務時間になる以上、いままでにくらべて時間の制約は厳しくなります。
家事は分担できるとしても、どうしても女性のほうに負担は偏りがち。仕事をしながら家のことをする時間を捻出するためには、いろいろと工夫が必要になります。

例えば食事の用意。献立は1週間分くらいをあらかじめ考えておくと毎日悩むことがありませんし、時間のあるときに作りおきや下ごしらえをしたり、ネットスーパーを利用したりと、いろいろなやりくり方法があります。

そのほかの家事についても、食器洗い乾燥機や洗濯乾燥機などの「時短家電」を上手に使いこなせば、かなりの時間を節約できます。

自分自身の視野を広げるチャンス

フルタイムで働くことによるメリットはたくさんあります。そもそもこの改正は、「女性の社会進出」を促すのが目的。たくさん働くことで自分自身の視野が広がるかもしれません。

・社会保険、厚生年金の手厚い保障が受けられる
デメリットとして解釈されることも多い社会保険ですが、実は保障が手厚いのが特徴。
一定の条件を満たせばパートも社員と同様に、病気やケガで出勤できなくなったときの「傷病手当」や、出産したときの「出産手当金」・「出産育児一時金」などが支給されます。もちろん将来の年金額も増えます。

・働き始めるハードルが低い
一般的にパートは正社員と比べると、持たされる責任がまったく違います。たとえば販売ノルマや転勤などはありませんし、比較的休みが取りやすいといわれます。ただし仕事によっては休日出勤や出張などが発生する場合もあるので、規則正しい働き方を望んでいる方は事前に確認が必要でしょう。

またパートとして採用されるときには、専門的なスキルや経験をそれほど求められない場合が多い、というメリットがあります。中にはパートやアルバイトから入ってスキルを磨き、正規雇用にキャリアアップしてさらに活躍中、というケースも。
自分の生活環境に合わせた働き方ができるのがパートの魅力です。

この先なにがあるかわらないからこそ「自立」を

働き方は自分の生き方にもつながります。仮に現在は生活が安定していても、思わぬ病気や夫の失業、離婚などこの先何があるかわからないのが人生。

フルタイムで働いてある程度自立していれば、予想外のできごとが起きたときにリスクを減らすことができます。この機会に新しい働き方について考えてみてはいかがでしょうか。

シラソン