1950年代、特殊学級(現在の支援学級)の中学生たちによって開墾されたぶどう畑が、ココ・ファーム・ワイナリーの原点です。教室の机の前では落ち着きがなく「問題児」扱いされてしまう生徒たちも、この開墾作業には夢中になって取り組みました。

 

こうして開墾した土地にぶどうを植えることにした理由は、「栽培するうえで最も手間のかかる植物だから」。

ぶどうの栽培は、摘房作業から草むしり、カラスよけ、病気の防止など、ほかの果樹や野菜の栽培よりも一年を通してやることがたくさんあります。しかし、こうした面倒な作業が多ければ多いほど、子どもたちにとっては夢中になれる対象も多いということ。

 

また、平均斜度38度の畑にはトラクターや耕運機などの機械が入ることはできず、すべての作業を子どもたちが自らの手と足を使って行います。そのおかげで、運動が苦手だった子どもたちも、自然と健康的でたくましい体つきに変化していったのです。

 

「全員がなにかしらの形でワインづくりに関わっているため、園生はココ・ファームになくてはならない存在です。とはいえマジメに働く園生ばかりじゃなく、なかにはうまくサボる園生もいるのですが、それも含めて園生たちとのワインづくりは人間味があって好きなんです」

笑顔でそう話してくれた栽培部長の石井さん。

 

オンライン開催となった今年の収穫祭は、11月14日(土)12:00〜14:00のあいだTouTubeで配信予定。

公式ECショップでは今年の新酒や収穫祭を記念したワインセットも販売中です!

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取材協力|ココ・ファーム・ワイナリー